研究課題/領域番号 |
19K17603
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分53020:循環器内科学関連
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
濱口 美香 愛媛大学, 医学部附属病院, 医員 (80815928)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 大動脈弁狭窄症 / 石灰化 / 弁間質細胞 / 骨芽細胞 / モデルマウス |
研究開始時の研究の概要 |
本邦では、高齢化と診断技術の発達により、大動脈弁狭窄症患者は年々増加している。現在の高度大動脈弁狭窄症に対する唯一の治療法は、外科的または経カテーテル的大動脈弁置換術であり、薬物治療法は未だ存在しない。本研究では、我々が見出した大動脈弁石灰化関連因子に着目し、細胞レベルでの機能について解析し、大動脈弁狭窄症における役割を明らかにすることを目的とする。また、その遺伝子改変マウスの解析により、それらの分子が大動脈弁狭窄症治療標的分子として有用であることについても併せて評価する。
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研究実績の概要 |
大動脈弁狭窄症は、高齢者において最も頻度の高い弁膜症かつ予後不良の致死的疾患である。唯一の治療法は弁置換術であり、いまだに効果的な薬物治療は確立していない。我々は大動脈弁狭窄症発症の分子機序を解明するため、大動脈弁狭窄症患者由来石灰化大動脈弁の網羅的遺伝子発現解析を実施した。その結果、カルシウム・リン代謝の調節機能を有する一つの分泌タンパク質 (Calcification-induced protein1:CIP1と命名した)の同定に成功した。CIP1を介した大動脈弁石灰化の分子機構を解明するとともに、大動脈弁狭窄症に対する治療標的分子となりうるかを評価するための研究を実施した。まず、CIP1が弁間質細胞(VIC)の骨芽細胞への分化に作用することを確認するため、CIP1遺伝子発現を抑制するsiRNAシステムを作製した。さらに、それらのVICへのトランスフェクションに成功し、CIP1抑制VICを作製した。これらのVICを用いて、骨芽細胞分化誘導を行い、CIP1抑制VICでは骨芽細胞への分化が抑制されることを確認した。また、CIP1遺伝子欠損マウスを入手し、交配を継続した。野生型マウス、CIP1遺伝子欠損マウスで大動脈弁狭窄症モデルを作製し、エコーを用いた大動脈弁流速の評価、壁厚変化の評価を行なった。その結果、CIP1遺伝子欠損マウスは野生型マウスと比較し大動脈弁流速の上昇が抑制され、壁肥厚も軽減することがわかった。さらに、モデルマウスの大動脈弁の組織免疫学的評価を行ったところ、骨芽細胞や軟骨細胞への分化が抑制されることが確認された。これらの結果より、CIP1は大動脈弁狭窄症における石灰化抑制治療の標的分子となる可能性が示唆される。
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