研究課題/領域番号 |
19K17605
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分53020:循環器内科学関連
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
村岡 衛 九州大学, 医学研究院, 共同研究員 (30747986)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2019年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
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キーワード | フォンタン / 血行動態 / 心房中隔欠損症 / 心房中隔欠損 / Fontan手術 / 血行動態予測 / Fontan / fenestration |
研究開始時の研究の概要 |
Fontan手術時に作成されたfenestrationは術後遠隔期にチアノーゼが問題となるため閉鎖を試みる。しかし試験閉鎖で静脈圧上昇や心拍出量低下がみられる場合は閉鎖できない。一方でfenestrationが低心拍出量や静脈圧高値を防ぐこともある。fenestrationが血行動態に与える影響は患者ごとの心機能、血管抵抗などに依存し、その治療適応を一律に定めることは難しい。シミュレータの有用性をイヌ心房中隔欠損(ASD)モデルとヒトASD患者で立証する。その心房間の機能的抵抗を取り入れたシミュレータでヒトFontan術後患者の孔閉鎖が血行動態循環に及ぼす影響を予測できるかを明らかにする。
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研究成果の概要 |
中心静脈圧上昇を防ぐfenestrationはFontan術後遠隔期にチアノーゼが問題となるため閉鎖を試みる。しかし、試験閉鎖で中心静脈圧上昇がみられる場合は閉鎖することができない。本研究の目的はfenestration閉鎖後の血行動態を予測することである。 fenestrationの予測に先立ち、同じ低圧系をつなぐ孔であるASD閉鎖後の血行動態を予測できることを大型動物で立証した。このモデルを用いたシミュレーションによりASD閉鎖における肺水腫増悪のリスクは両心機能のバランスに依存することを示した。研究期間内にFontan患者における循環モデル予測精度の実証に至らなかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
Fontan循環におけるfenestrationに先立ち、世界で初めてASDが与える血行動態変化を予測できることを立証した。高齢者では左心機能低下に起因するASD閉鎖後の肺水腫増悪のリスクを考慮する必要があり、本研究は事前の治療適応の判断、治療後の安全な管理に貢献できる。また本研究の予測モデルは、同じ低圧系の孔であるfenestrationの治療適応を選定するFontan患者個別医療の基盤となることが期待される。
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