研究課題/領域番号 |
19K17609
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分53020:循環器内科学関連
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研究機関 | 福島県立医科大学 |
研究代表者 |
君島 勇輔 福島県立医科大学, 医学部, 助手 (00836702)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2019年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 肺高血圧症 / JAK2V617F / 骨髄増殖性疾患 / クローン性造血 / JAK2 V617F / Pulmonary hypertension / 骨髄増殖性腫瘍 |
研究開始時の研究の概要 |
骨髄増殖性腫瘍(myeloproliferative neoplasm: MPN) の本態は、JAK2、calreticulin等の変異により、JAK-STAT 系が恒常的に活性化するために生じる骨髄系細胞の増殖である。MPNに合併した肺高血圧症は、ニース分類第5群に含まれ、その発症機序は明らかではない。一方で、血液学的に正常でも、MPNで認められる遺伝子変異が血液細胞に出現する「クローン性造血」の存在が健常な集団で高頻度に認められることが明らかとなった。本研究は、MPN のドライバー変異であるJAK2 V617F変異の肺高血圧症の発症および進展における役割を解明することを目的とする。
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研究成果の概要 |
肺高血圧症ニース分類中で、第5群:詳細不明な多因子のメカニズムに伴う肺高血圧症として、血液疾患、とくに骨髄増殖性疾患が挙げられており、骨髄増殖性疾患による肺高血圧症のメカニズムはいまだ不明である。JAK2V617Fは、機能獲得型の後天的体細胞変異で、骨髄増殖性疾患の原因遺伝子変異として知られている。JAK2V617F変異を導入したトランスジェニックマウス(JAK2V617Fマウス)においては持続的低酸素負荷2週後、右室圧がWTマウスに比べ有意な上昇を示した。また、低酸素負荷後、JAK2V617Fマウスでは中膜肥厚の程度が有意に増悪し肺動脈リモデリングを示唆していた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により、JAK2V617変異を有する肺高血圧症患者において、JAK/STAT経路の活性を制御できれば新たな肺高血圧症治療のターゲットになり得るものと期待される。
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