研究課題/領域番号 |
19K17616
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分53020:循環器内科学関連
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研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
上木 裕介 順天堂大学, 医学部, 助教 (40837390)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 肺高血圧症 / 副甲状腺ホルモン / PTH / パラトルモン / バイオマーカー |
研究開始時の研究の概要 |
肺高血圧症は慢性かつ進行性の難病であり、未だ詳細な病態が解明されていない疾患である。過去の報告から副甲状腺ホルモンであるパラトルモン(PTH)は心血管系疾患に対し影響を及ぼしていることが判明しており、肺高血圧症に対しても関連性を認める可能性がある。臨床研究、基礎実験の双方から肺高血症におけるPTHの役割を明らかにし、血中PTH濃度が重症度や予後予測因子としてのバイオマーカー、PTH管理が新規治療戦略としての利用可能性を検討する。
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研究成果の概要 |
本研究では副甲状腺ホルモン(PTH)が肺高血圧症(PH)に対して臓器連関を有するか検討を行った。臨床検討でPH症例の血中PTHを測定したところ、PTH濃度は肺血行動態と相関関係を認めた。基礎検討ではPTHの制御が肺血行動態に与える影響を検討し、低酸素誘発PHマウスにPTH投与を行ったところ右室負荷が増悪、一方Sugen/Hypoxia PHラットに副甲状腺摘出術を行いPTHを低下させると右室負荷が軽減した。またPTH受容体は肺動脈平滑筋に多く存在し、細胞実験でPTHは肺動脈平滑筋細胞に、直接作用を有する事が示された。以上の結果からPTHの制御は新規PH治療戦略への応用につながる事が期待される。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究成果からPTHが肺血管に直接作用し、PHへ関与している事が示唆された。臨床検討の結果から血中PTH濃度は肺血行動態と相関関係を認めており、今後PH症例のバイオマーカーや予後予測因子として応用できる可能性がある。また基礎検討からPTHの制御はPHに対して有用である結果が得られた。今後PTH制御法が新規PH治療戦略へつながる事が期待される。
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