研究課題/領域番号 |
19K17631
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分53030:呼吸器内科学関連
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研究機関 | 浜松医科大学 |
研究代表者 |
柄山 正人 浜松医科大学, 医学部附属病院, 講師 (90748071)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | トリプトファン / がん免疫 / 腫瘍微小環境 / 免疫チェックポイント阻害剤 / PD-1 / PD-L1 / 肺がん / バイオマーカー / トリプトファン代謝物 |
研究開始時の研究の概要 |
免疫チェックポイント阻害剤を投与する肺がん患者に対し、治療前後で末梢血採血を行い、LC/MS分析で、トリプトファン代謝物を網羅的に測定する。測定したトリプトファン代謝物と免疫チェックポイント阻害剤の奏効率、無増悪生存期間、全生存期間の関連を解析する。この他、腫瘍の病理組織を用いて、腫瘍のPD-L1、PD-L2、IDO-1発現、腫瘍浸潤性リンパ球の評価、NGSによるTMBの解析、末梢血単核球分画を用いたCD4/8陽性T細胞、制御性T細胞の測定を行い、トリプトファン代謝産物との関連を調べ、各種バイオマーカーを用いて効果予測に最適な項目の組み合わせを探索する。
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研究成果の概要 |
免疫チェックポイント阻害剤(ICI)の投与を受けた肺癌患者の末梢血を用いてトリプトファン代謝産物の網羅的解析を行い、有効性と関連する代謝産物を調べた。複数の代謝産物の中で3-hydroxyanthranilic acid (3-HAA)の低値例はICIの奏功率が有意に高く、無増悪生存期間が有意に長かった。ROC解析で求めた3-HAAのカットオフを用いた場合、奏功予測の感度が87.5%で特異度は83.3%であった。腫瘍のPD-L1発現(TPS>50%)と3-HAAを組み合わせた場合(いずれかが陽性であった場合)、感度は100%で特異度71.4%と、検査精度が向上した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
従来の標準的なバイオマーカーであるPD-L1発現を補うことができるバイオマーカーであり、末梢血を用いた検査であるため低侵襲で繰り返し検査することが可能である。また、ICIの治療適応となるその他のがん種にも応用が期待される。
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