研究課題/領域番号 |
19K17637
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分53030:呼吸器内科学関連
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
宮本 真太郎 広島大学, 病院(医), 講師 (30633995)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
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キーワード | 気管支喘息 / CCL15 / 喘息モデルマウス / siRNA / 誘発喀痰 / 粉末siRNA |
研究開始時の研究の概要 |
気管支喘息は、アレルギー性の慢性気道炎症により気道が収縮して、咳や喘鳴を生じる疾患である。気管支喘息への吸入ステロイド治療の効果は実証されているが、ステロイドが効かない重症難治例が5-10%存在し、このような患者へ副作用の少ない効果的な治療法の開発が望まれている。また、気管支喘息の病態において細胞の遊走に関わるCCケモカインの関与が報告されているが、そのうちのCCL15については不明な点が多い。本研究では、CCL15の気管支喘息の病態における役割を解明し、診断の指標および治療の標的としての有用性を評価し、粉末siRNAを用いるCCL15を標的とした吸入の新規喘息遺伝子治療を開発する。
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研究成果の概要 |
誘発喀痰上清中のCCL15の濃度は、気管支喘息患者において健常者と比べ有意に高値であり、血清ペリオスチン濃度との間には有意な相関が認められた。ヒトCCL15のマウスにおけるオルソログであるCCL9を用いてマウスにおける研究を行ったところ、喘息モデルマウスではコントロールと比較して気管支肺胞洗浄液中のCCL9濃度は有意に上昇しており、気道上皮細胞,気道平滑筋細胞,血管内皮細胞,気道上皮下の炎症細胞にCCL9が発現していることを肺組織の免疫染色により確認した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により、喘息気道においてCCL15の発現が亢進していることが示され、CCL15が喘息の病態や難治化に関わっている可能性があると考えられた。これらの結果より、CCL15は気管支喘息の診断や気道炎症の評価において役立つバイオマーカーとして有望と考えられ、難治性喘息の病態解明や喘息診断・気道炎症評価における新たな検査法の開発、さらにはCCL15を標的とした新規気管支喘息治療の開発につながる可能性がある。
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