研究課題/領域番号 |
19K17643
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分53030:呼吸器内科学関連
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研究機関 | 自治医科大学 |
研究代表者 |
椎原 淳 自治医科大学, 医学部, 助教 (20737241)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 薬剤性間質性肺炎 / EGFR-TKI / MUC4 / 薬剤性肺障害 / VNTR / 遺伝子多型 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は,抗癌剤,特に上皮成長因子受容体チロシンキナーゼ阻害剤(EGFR-TKI)を用いた際に日本人に高率に発症する重症の薬剤性間質性肺炎のリスクとなる遺伝因子を同定することである. 当初MUC4遺伝子のexon2に多型(3塩基の挿入)を認め,同変異がEGFR-TKIによる薬剤性間質性肺炎の原因遺伝子変異と考えたが,解析を続けた結果この3塩基挿入の変異は疾患関連塩基配列ではない可能性が高くなった.このためMUC4のexon2の全配列を決定し,EGFR-TKIによる薬剤性間質性肺炎のリスクシークエンスとも言える塩基配列を決定することが必要である.
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研究成果の概要 |
上皮成長因子受容体チロシンキナーゼ阻害剤(EGFR-TKI)を用いた際に日本人に高率に発症する重症の薬剤性間質性肺炎のリスクとなる遺伝因子を同定する目的で本研究を開始した。MUC4遺伝子のexon2に認めた多型がEGFR-TKIによる薬剤性間質性肺炎の原因遺伝子変異と考えたが、研究を進めるとこの多型は疾患関連塩基配列ではない可能性が高くなった。このため疾患群と健常群のMUC4のexon2の全配列を決定する作業を行い、全ての症例でcos5アレル型が検出されたが、このアレル型はコントロール群でも検出頻度が高く、cos5アレル型の肺障害発症における有意な関連を示すことはできなかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
日本人において致死的な薬剤性間質性肺炎の原因となる遺伝子変異を同定する目的で研究を開始した。これまでの研究でMUC4遺伝子がその原因遺伝子であると考えたため、本研究では、MUC4のexon2における疾患関連遺伝子多型を同定することに注力した。当初認められていた3塩基多型や塩基配列同定により判明したcos5アレルも、症例数や浸透率が原因か、有意とは言えない結果になった。しかしMUC4が薬剤性間質性肺炎に関連している可能性は高いことはこれら研究からも明らかであり、引き続きの研究で日本人特異的遺伝子的特徴の解明につながることが期待される
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