研究課題/領域番号 |
19K17644
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分53030:呼吸器内科学関連
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研究機関 | 獨協医科大学 |
研究代表者 |
中村 祐介 獨協医科大学, 医学部, 助教 (40743076)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 間質性肺炎 / 血管網 / 線維化 / ピルフェニドン / TGF-β / 特発性肺線維症 / 血管網形成 / プラズマローゲン / TGFβ / 血管内皮網 / 血管内皮細胞 / 線維芽細胞 / 共培養モデル |
研究開始時の研究の概要 |
IPFの病態形成に血管網の異常が関与し線維化が形成されていることが報告されている。これまでの研究で血管内皮細胞と線維芽細胞を共培養し、培養条件において血管網を構築させ、これらの細胞の相互作用を評価しうるモデルを作成した。また、iPS細胞における血管内皮細胞分化誘導実験において、プラズマローゲンが重要なリン脂質であることを明らかにした。本脂質は抗酸化作用を持ち、酸化ストレスのかかる種々の疾患において減少することが報告されており、プラズマローゲンはIPFの治療候補になる可能性がある。共培養モデルにおけるIPFの病態解明とプラズマローゲン投与の影響を評価し、新規治療薬としての可能性を検討する。
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研究実績の概要 |
本研究の概要:特発性肺線維症(IPF)の病態形成において血管網の異常が病態形成を担っていると考えられ、それを阻害することが新規治療法のターゲットとなり得る。プラズマローゲンはその候補薬になる可能性があり、共培養モデルにおけるプラズマローゲン投与の影響を評価し、新規治療薬としての可能性を検討する ことが本研究の目的である。 これまでプラズマローゲンの投与における共培養中の変化を評価するための条件検討を実施したが、同モデルでは現時点で明らかな有益性が見出されなかった。動物レベルでも 検討したが、プラズマローゲン投与に伴い線維化の改善は認められなかった。
2023年度実績概要:前年度までは炎症生サイトカインによって、血管網形成は濃度依存的に変化することを明らかにできており、その変化の推定されるメカニズムを明らかにでき、特定の阻害薬や既存の治療薬であるピルフェニドンにて減弱することを明らかにした。今年度は前年度の概要に記載した通り、これまで得られた科学的知見を論文化した。詳細は業績に記載した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新型コロナ感染症における臨床業務の増加があり、当初計画していたエフォートを得ることが難しくなったため。 これまでコロナ対応に関して幅広い診療科での対応が可能となったため予定していたエフォートが得られる見込みであると記載したが、慢性的な流行に伴い呼吸器内科の業務負担が増加した。
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今後の研究の推進方策 |
概ね本研究課題で検討することは終了し、これまでの研究で得られた知見をまとめる。今年度は原著論文を1報作成したが、次年度は総説を作成し最終年度として研究結果をまとめる。
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