研究課題/領域番号 |
19K17645
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分53030:呼吸器内科学関連
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
杉原 快 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 助教 (00837049)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2019年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 肺癌 / オルガノイド / 薬剤感受性 / 薬剤感受性試験 / Cell viability assay / 肺癌耐性化機序 |
研究開始時の研究の概要 |
近年分子標的治療薬の開発により肺癌の患者でも長期予後を見込めるようになった。しかし分子標的薬は約1年で耐性化することが多く、その延命効果は限定的である。これまで分子標的薬の耐性化機序に関する研究の多くは汎用されている細胞株を用いたものであった。人工的にin vitroで作成された耐性化機序は生体内の生理的反応を必ずしも反映しているとは言えず、それは新たな知見を臨床応用する際の障壁となっていた。今回、申請者らは実際に分子標的薬が耐性化した患者検体から2種類の手法(2次元・3次元培養)で肺癌細胞を培養することで、①患者毎の、さらには、②生体内で起こる可能性が高い耐性化機序の解明を行う。
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研究成果の概要 |
気管支鏡検体、手術検体、胸水、血液、喀痰などの複数の検体から肺癌オルガノイドを複数樹立し、オルガノイドによる薬剤感受性試験を行った。肺腺癌に関しては分子標的薬の薬剤感受性試験において、臨床効果を反映している傾向が認められた。殺細胞性抗がん剤において、薬剤感受性試験が臨床効果を反映する傾向があったのは肺小細胞癌におけるエトポシドのみであった。5FUにおいては細胞増殖が速い細胞でより薬剤感受性が上がる傾向が認められた。肺癌オルガノイドは臨床を反映するツールとして期待されているが、薬剤によっては臨床を反映しない可能性がある。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
オルガノイドは試験管内で生体内の組織構造をなす。肺癌からオルガノイドを樹立し、薬剤感受性試験を行い、肺癌患者での治療効果を試験管内でも予想するツールとして利用できるようになれば、患者毎の治療を目指すことに繋がる可能性がある。しかし、肺癌オルガノイドが実臨床を反映するかは不明である。肺癌オルガノイドを患者から樹立し、薬剤感受性試験が患者の治療効果を反映するかを検討する。
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