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ボルテゾミブを用いた、Rhoを介した肺血管透過性亢進のメカニズムと治療法の解明

研究課題

研究課題/領域番号 19K17652
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分53030:呼吸器内科学関連
研究機関日本医科大学

研究代表者

柏田 建  日本医科大学, 医学部, 講師 (50754991)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2023-03-31
研究課題ステータス 完了 (2022年度)
配分額 *注記
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
キーワード薬剤性肺障害 / ボルテゾミブ / Rho / 内皮細胞 / Rhoキナーゼ / 急性呼吸窮迫症候群 / 血管透過性 / ARDS
研究開始時の研究の概要

近年、急性呼吸窮迫症候群(ARDS)をはじめとした多くの肺疾患において、血管透過性亢進の病態の重要性が示されている。血管透過性は内皮細胞間接着により制御されているが、炎症時には、炎症性メディエータが低分子量G蛋白質“Rho”を介し、内皮細胞間接着を破壊し血管透過性を亢進する機序が重要であると知られている。プロテアソーム阻害剤「ボルテゾミブ」は、副作用として、ARDSと類似した「血管透過性亢進」を主病態とした肺障害を来す。今回、ボルテゾミブと炎症の相互作用が、Rhoキナーゼを介した血管透過性亢進型の肺障害を惹起する機序を解明し、ARDSや薬剤性肺障害の機序の究明、治療の開発を目指す。

研究成果の概要

選択的 26S プロテアソーム阻害剤である ボルテゾミブ(BTZ)は、多発性骨髄腫およびマントル細胞リンパ腫において臨床的に有用である。この研究で、我々はBTZが内皮細胞の透過性亢進を増加する機序を研究した。BTZは血管内皮細胞のRhoタンパク質を増加させ、Rho-ROCK経路を介してストレスファイバーの形成を生じ、Rho依存的に血管透過性を亢進した。また、BTZによるストレスファイバー形成が、炎症と相乗的な作用を持つことを見出した。このことから、BTZは内皮細胞にRhoを蓄積し、炎症によるRho活性化を増強して、血管透過性を亢進させることが示唆された。

研究成果の学術的意義や社会的意義

本検討は、ボルテゾミブによる肺障害発症機序の分子メカニズムを検討した初めての報告である。我々は、ボルテゾミブが内皮細胞中にRhoの蓄積を来し、Rho依存的透過性亢進を惹起し、肺障害を来すことを見出した。この結果は、Rho依存的な透過性亢進が薬剤性肺障害を含む間質性肺炎の発症機序となりえる可能性を示唆する。プロテアソーム阻害剤の機能や、肺炎を含む内皮細胞炎症の病態解明において、新たな視点をもたらすと考える。

報告書

(5件)
  • 2022 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2021 実施状況報告書
  • 2020 実施状況報告書
  • 2019 実施状況報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて 2022 2021

すべて 学会発表 (3件)

  • [学会発表] ボルテゾミブによるcapillary leak syndromeの発症機序2022

    • 著者名/発表者名
      二島 駿一, 柏田 建, 松田 久仁子, 齋藤 好信, 吾妻 安良太, 弓削 進弥, 福原 茂朋, 清家 正博, 弦間 昭彦
    • 学会等名
      第63回日本呼吸器学会学術講演会
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [学会発表] プロテアソーム阻害剤ボルテゾミブによるcapillary leak syndrome発症機序の解析2021

    • 著者名/発表者名
      10.二島 駿一、柏田 建ら(2/7名)
    • 学会等名
      第62回日本呼吸器学会学術講演会
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [学会発表] プロテアソーム阻害剤 ボルテゾミブによる capillary leak syndromeの発症機 序2021

    • 著者名/発表者名
      二島 駿一
    • 学会等名
      日本呼吸器学会総会
    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書

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公開日: 2019-04-18   更新日: 2024-01-30  

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