研究課題/領域番号 |
19K17654
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分53030:呼吸器内科学関連
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研究機関 | 兵庫医科大学 |
研究代表者 |
祢木 芳樹 兵庫医科大学, 医学部, 助教 (70814515)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2020年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 悪性胸膜中皮腫 / 抗PD-1抗体 / 血管新生阻害薬 / がん免疫療法 / 血管新生阻害剤 |
研究開始時の研究の概要 |
2018年より抗PD-1抗体Nivolumabが再発MPMに対して実臨床でも使用できるようになった。この事は、がん免疫療法が長らく新たな治療法のなかったMPM症例においてもbreakthroughとなり得る事を示唆している。MPM治療におけるがん免疫療法の更なる向上のため、血管新生阻害剤と抗PD-1抗体の併用療法についてのpreclinical studyと実臨床でのpilot studyを行う。
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研究成果の概要 |
悪性胸膜中皮腫(Malignant Pleural Mesothelioma: MPM)は予後不良の難治性悪性疾患だが、抗Programmed cell death (PD)-1抗体による、がん免疫療法はMPMにおいても新たなbreakthroughとなると期待されている。 本研究で、申請者はMPMマウス皮下腫瘍モデルを用いて、血管内皮細胞増殖因子阻害薬が、細胞障害性T細胞による抗腫瘍免疫を数的にかつ機能的にも活性化する事で、抗PD-1抗体がMPM細胞に対して惹起する抗腫瘍免疫が増強される可能性を見出し、血管新生阻害薬がMPMの治療選択肢の一つになりうる事を示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
悪性胸膜中皮腫は稀少がんの一種ではあるが、本邦における過去のアスベスト使用状況から今後も患者数、死亡者数は増加すると予想されている。2018年に世界に先駆けて免疫チェックポイント阻害薬ニボルマブが、再発悪性胸膜中皮腫に保険適応となった。がん免疫療法が今後の中皮腫治療の軸となっていくと予想され、その効果をどうすれば高める事ができるかを検討する事は非常に重要である。申請者は血管新生阻害薬と免疫チェックポイント阻害薬の併用が従来の免疫チェックポイント阻害薬単剤での効果を上回る可能性がを見出した。今回使用した血管新生阻害薬は実臨床で用いられており、速やかに臨床試験等の計画・実行につながる。
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