研究課題/領域番号 |
19K17689
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分53030:呼吸器内科学関連
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研究機関 | 産業医科大学 |
研究代表者 |
川端 宏樹 産業医科大学, 医学部, 助教 (80649054)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | Eosinophil / Autoantibody / autoantibody / eosinophil |
研究開始時の研究の概要 |
慢性好酸球性肺炎は原因不明の好酸球性肺疾患である。好酸球は白血球の一種で、好酸性の顆粒を有しており、アレルギー疾患の病態に重要な役割を果たすとされている。 慢性好酸球性肺炎には副腎皮質ステロイドが有効だが半数で再発を認め、終生ステロイドの内服が必要となる患者が存在し、病態の解明が望まれている。近年気管支喘息などアレルギー疾患においては好酸球に対する自己抗体の関与が示唆されており、今回われわれは慢性好酸球性肺炎患者の血清中の好酸球に対する自己抗体を検索して慢性好酸球性肺炎の疾患マーカーとなるような自己抗体の検索を試みる。自己抗体の検索法として、免疫沈降法、酵素抗体法、間接蛍光抗体法を用いる。
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研究成果の概要 |
慢性好酸球性肺炎は原因不明の好酸球性肺疾患である。喘息などのアレルギー疾患を高率に合併し、副腎皮質ステロイドが著効するが、30~50%の患者ではステロイドの漸減/中止に伴い再発する。慢性好酸球性肺炎の発症や病勢を反映するマーカーは知られていない。今回我々は種々の手法で慢性好酸球性肺炎の疾患マーカーとなりうる自己抗体を検出を試みた。今回の検討では最終的に疾患特異的自己抗体の検出には至らなかったが、ヒト急性骨髄芽球性白血病細胞を起源としたAML14.3D10細胞を用いた免疫沈降法の手法を確立することができた。今後はこの手法を用いて慢性好酸球性肺炎に特異的な自己抗体を検出することが可能と考えている。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本邦において増加の一途にあるアレルギー疾患の診断・治療のためには疾患特異的なマーカーの発見が急務である。今回我々は原因不明のアレルギー疾患である慢性好酸球性肺炎の疾患マーカーの候補として好酸球に対する自己抗体に注目し、血液中の自己抗体の検出を試みた。現状では疾患特異的自己抗体の特定に至っていないが、ヒト好酸球性白血病細胞株であるAML14.3D10を用いた自己抗体検出法を確立できた。この手法により今後疾患特異的な自己抗体が同定されれば、慢性好酸球性肺炎を含めたアレルギー疾患の病態解明につながる可能性があると考えている。
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