研究課題/領域番号 |
19K17692
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分53030:呼吸器内科学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人国立成育医療研究センター |
研究代表者 |
折茂 圭介 国立研究開発法人国立成育医療研究センター, 免疫アレルギー・感染研究部, 研究員 (50794369)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | ILC2 / platelet / 2型自然リンパ球 / 喘息 / 血小板 / ILC2s |
研究開始時の研究の概要 |
血小板は、喘息を含む、多くの炎症性疾患の病態に、免疫細胞との複合体形成などを通じて関与すると考えられている。今回申請者は、好酸球性炎症(2型炎症)を司る2型サイトカインの産生源の一つである2型自然リンパ球が、マウスの肺において血小板と複合体を形成しており、また、気道の好酸球性炎症の制御に関わる可能性があることを見出した。本研究では、生体内での複合体形成の確認およびそのメカニズムを解析することで、血小板と2型自然リンパ球による、喘息の新たな病態形成機構を明らかにする。
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研究成果の概要 |
マウスを用いた実験で、血小板は、本来の止血作用にとどまらず、2型自然リンパ球(ILC2)に付着することで、ILC2が活性化しておこる好酸球を伴うアレルギー性気道炎症を増悪させる可能性があることが示唆された。また健常人においても、末梢血、鼻組織において血小板が付着するILC2が存在したことから、ヒトにおいても同様の現象が起きていることが強く示唆される結果であった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
喘息は、ステロイド吸入治療の浸透により、従来に比べてコントロールが容易になっている患者が増えている。その一方で、一部のステロイド不応性の重症喘息患者の治療に関しては、現在も注目が集まっており、抗体医薬などの新薬や新しい治療が模索されている。今回の研究により、喘息の病態形成に深く関わると考えられている2型自然リンパ球の活性化を血小板が付着によりサポートする可能性が示唆され、このメカニズムが喘息の重症化に関与する可能性もあることから、将来的な喘息治療の標的の一つになる可能性がある。
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