研究課題/領域番号 |
19K17693
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分53030:呼吸器内科学関連
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研究機関 | 北里大学 (2021-2023) 地方独立行政法人神奈川県立病院機構神奈川県立がんセンター(臨床研究所) (2019-2020) |
研究代表者 |
中原 善朗 北里大学, 医学部, 講師 (30772355)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2019年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | Chemoradiotherapy / Durvalumab / MMP3 / Fractalkine / MIF / 非小細胞肺癌 / 化学放射線療法 / デュルバルマブ / HMGB-1 / Calreticulin / NSCLC / chemoradiotherapy / durvalumab / 化学療法 / 放射線療法 / 免疫チェックポイント阻害剤 / DAMPs / 免疫チェックポイント分子 / Immunogenic cell death / DAMP / 放射線治療 / 免疫チェックポイント療法 / 肺癌 / デュルマブマブ |
研究開始時の研究の概要 |
臨床病期Ⅲ期の局所進行非小細胞肺癌に対して化学放射線療法後にデュルバルマブによる治療を受ける症例を対象に治療前、化学放射線療法終了後、デュルバルマブ投与後、増悪時の4回、末梢血を採取し、免疫関連分子の発現やがん細胞に特異的な遺伝子変化を解析する。また、治療前、増悪時の腫瘍組織における免疫チェックポイント分子の発現や浸潤リンパ球サブセット、がん細胞に特異的な遺伝子変化の解析を行う。これら解析の結果と腫瘍の病理所見、患者の臨床経過との関連を分析し、患者選択や予後予測に有用なバイオマーカーを同定する。
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研究成果の概要 |
神奈川県立がんセンターで登録された16症例の検体によりBioPlex100ステムでサイトカインなどの液性因子を測定し、臨床データとの相関について検討したところ、化学放射線療法前後のMMP3, Fractalkine, MIFの変化がデュルバルマブの治療効果の予測因子である可能性が示唆された。北里大学で新たに10例が登録され、神奈川県立がんセンター・北里大学の検体も併せてELISAによりMMP3, Fractalkine, MIFを測定中である。さらに症例を集積し全40例が集まったところで、副作用の発現状況の検討も踏まえた最終解析を行う予定である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
今回の対象となった切除不能局所進行非小細胞肺癌の治療については新規治療の出現は現在までにない。今回の検討でMMP3, fractalkine, MIFの化学放射線療法前後での変化がデュルバルマブの効果予測因子であることが分かれば、今後はこれらを治療前後で変化させるような薬物治療や至適な放射線治療のタイミングといった治療開発につながる可能性がある。また、デュルバルマブの効果が特に高いあるいは乏しいと考えられるような症例に関してはデュルバルマブの投与法を再検討するような治療戦略も考えられ、学術的意義・社会的意義は極めて高い。
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