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強皮症線維化モデルマウスにおけるFcγレセプターIIBの役割の検討

研究課題

研究課題/領域番号 19K17766
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分53050:皮膚科学関連
研究機関金沢大学

研究代表者

澤田 香織  金沢大学, 附属病院, 医員 (90832452)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2021-03-31
研究課題ステータス 完了 (2020年度)
配分額 *注記
1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
キーワード線維化 / 強皮症 / Fcγレセプター / FcγRIIB
研究開始時の研究の概要

全身性強皮症は皮膚および内臓諸臓器の線維化をきたすが、皮膚と肺の線維化は患者の生活の質と生命予後に強く関連するため、病態の解明と治療法の確立が課題である。IgGのFc部位と結合する受容体であるFcγRのうち、FcγRIIBは抑制型の機能を有する唯一のFcγRであり、免疫応答を負に制御している。一方、活性型FcγRに共通する構造としてFcR共通γ鎖(FcRγ)があるが、これらFcγRの線維化における役割は明らかになっていない。本研究ではFcγRIIBの発現を欠損したマウスとFcRγを欠損したマウスを用いて線維化におけるFcγRの役割を検討する。

研究成果の概要

本研究ではブレオマイシン誘発線維化モデルにおけるFcRγと FcγRIIBとの役割について検討した。FcRγ欠損マウスでは野生型マウスと比較し皮膚および肺の線維化の重症度に有意差はなかったが、FcγRIIB欠損マウスでは野生型マウスと比較し皮膚と肺の線維化とも有意に増悪していた。また、FcγRIIB欠損マウスでは皮膚におけるCD8+ T細胞とF4/80+ マクロファージ、MPO+ 好中球、NK1.1+ NK細胞数が有意に増加していた。サイトカイン、ケモカインの検討では、FcγRIIB欠損マウスではTNFα、IL-1β、ICAM-1の発現が亢進していた。

研究成果の学術的意義や社会的意義

全身性強皮症は皮膚および肺の線維化をきたす難治性疾患であり、有効な治療法の開発は緊喫の課題である。今回の検討で抑制型Fcγ受容体であるFcγRIIBは皮膚および肺の線維化において抑制的な役割を果たしていることが明らかになった。したがって、FcγRIIBのシグナルを増強してFcγRIIBの機能を強化することは炎症をコントロールして線維化を抑制する可能性がある。今回の研究はFcγRIIBを標的とした治療薬を開発する上で基礎となる重要な成果であり、社会的意義がある。

報告書

(3件)
  • 2020 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2019 実施状況報告書

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公開日: 2019-04-18   更新日: 2022-01-27  

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