研究課題/領域番号 |
19K17770
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分53050:皮膚科学関連
|
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
村田 光麻 京都大学, 医学研究科, 助教 (40838801)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2020年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
|
キーワード | カンジダ / 皮膚角化細胞 / 細胞死 / 真菌感染 / 体細胞変異 / 遺伝性角化症 / KID症候群 / 魚鱗癬症候群 / 真菌 / 皮膚 / コネキシン / 体細胞突然変異 / 免疫 / 自然免疫 / 角化細胞 / 上皮細胞 / カルシウムイオン / 生体内観察 |
研究開始時の研究の概要 |
1、KID症候群における慢性カンジダ感染の病態の解明、およびそれを通した、2、カンジダ排除における表皮細胞の役割の解明を目指す。表皮細胞の細胞内カルシウムイオンの角化における役割に着目する。KID症候群モデルマウス、蛍光発現カンジダ、KID症候群の患者サンプルを用い、二光子顕微鏡による生体内観察、免疫染色・特殊染色、RNA-seq、表皮細胞培養系による解析を行う。
|
研究成果の概要 |
ヒトに感染する主要な真菌であるカンジダは、白血球によって排除されることが知られている。しかし、KID症候群では、白血球の機能に関わると考えにくいGJB2遺伝子に変異があるにも関わらず、慢性皮膚カンジダ症を合併し、その原因は不明である。本研究では、KID症候群患者の皮膚カンジダ症の治癒後に出現した体細胞変異という珍しい現象の解析と、KID症候群モデルマウスを用いた実験を行った。その結果、皮膚角化細胞におけるGJB2変異が、カンジダに感染しやすい原因であることが明らかになった。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
カンジダは高齢者や免疫力の低下した人に重篤な日和見感染を起こす真菌であり、皮膚は人体への侵入門戸の一つである。これまで白血球の機能に注目した研究が蓄積されてきたが、上皮細胞の関わりを直接示すヒトの疾患はなかった。本研究で解析した体細胞変異は、皮膚角化細胞がカンジダへの抵抗力に関わる可能性を強く示唆するものである。皮膚に限らず上皮細胞の働きに着目した、カンジダ感染症の予防・治療法の開発につながる可能性がある。
|