研究課題/領域番号 |
19K17782
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分53050:皮膚科学関連
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研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
中村 令子 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 助教 (80831130)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 皮膚老化 / 芳香族炭化水素受容体 / エラスチン / 好中球エラスターゼ |
研究開始時の研究の概要 |
本研究課題では“好中球エラスターゼはAHR依存的な発現メカニズムを持つ”という仮説に基づき、AHRアゴニスト、アンタゴニストまたはAHRサイレンシングによる好中球エラスターゼ活性の変化を観察するとともに、好中球エラスターゼDNA配列のプロモーター領域に存在する5’-GCGTG-3’で表される異物応答配列(Xenobiotics Responsive Element: XRE)を同定し、AHRによる好中球エラスターゼ発現の支配を証明する。
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研究成果の概要 |
ヒト全血から好中球を分離し、ベンゾピレン(BaP)の添加後、Phorbol12-myristate13-acetate(PMA)によって惹起される好中球エラスターゼ活性の増減を計測した。BaPによる好中球エラスターゼ活性の上昇は確認できず、次にUVA照射による実験を行った。ソーラーシュミレーターを用いて、2SUNの強度のUVAを好中球に照射し、エラスターゼ活性の計測を行ったが、やはりエラスターゼ活性の上昇は確認できなかった。これらの結果から、大気汚染物質やタバコ煙に含まれる多環芳香族などのAHRリガンドは、好中球エラスターゼの活性化には関与しないことが明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
日本人の平均寿命は男性80.98歳、女性87.14歳(平成28年調べ)に達し、ますます社会の高齢化が進む中、“アンチエイジング”は一人一人の生活の質(QOL)のみならず社会全体の生産性を向上させるための重要な取り組みとなっている。皮膚老化に対するアンチエイジングも、他の臓器同様健康を保つうえで重要であることはもちろん、肯定的な自己のイメージを保ち精神的な健康を維持するうえでも非常に重要である。“シワ”の主な原因の一つは真皮の弾力低下である。真皮の弾力はコラーゲン線維とそれらを束ねるエラスチンによって保たれているが、エラスチン分解によるシワの形成メカニズムはまだ明らかにされていないことが多い。
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