研究課題/領域番号 |
19K17783
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分53050:皮膚科学関連
|
研究機関 | 大阪公立大学 (2022-2023) 大阪市立大学 (2019-2021) |
研究代表者 |
前田 周作 大阪公立大学, 大学院医学研究科, 病院講師 (30817789)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
|
キーワード | 悪性黒色腫 / 癌関連線維芽細胞 / エクソソーム / リンパ管新生 / リンパ管内皮細胞 / microRNA |
研究開始時の研究の概要 |
悪性黒色腫のリンパ節転移に関与する機序の1つとして、癌関連線維芽細胞によるリンパ管新生に対する影響が考えられる。その評価のため、主に癌関連線維芽細胞、リンパ管内皮細胞を用いて各種分析を行う。癌関連線維芽細胞の培養上清中に含まれるリンパ管新生に影響を与える因子を同定し、in vitro、およびマウスを用いてin vivoで促進因子の効果を確認する。免疫組織学的評価により同定した因子の臨床的意義を検討する。その結果により阻害剤の開発ができる可能性がある。
|
研究成果の概要 |
悪性黒色腫の切除標本から癌関連線維芽細胞を樹立し、癌関連線維芽細胞の培養上清を用いてリンパ管内皮細胞の増殖能の評価を行った。癌関連線維芽細胞由来の細胞上清をリンパ管内皮細胞に添加することによりリンパ管内皮細胞の増殖およびリンパ管新生が促進したが、培養上清から抽出したエクソソームをリンパ管内皮細胞に添加すると増殖が抑制されることが示唆された。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
悪性黒色腫は非常に悪性度の高い皮膚悪性腫瘍で、高率にリンパ節転移を来す。転移の機序には癌微小環境における癌関連線維芽細胞が関与していると言われており、本研究では癌関連線維芽細胞によるリンパ管内皮細胞への影響を調査した。近年エクソソームが転移に関与している可能性が示唆されており、癌関連線維芽細胞の培養上清から抽出したエクソソームを添加したリンパ管内皮細胞の増殖能を評価した。培養上清を添加した場合、増殖は促進したが、エクソソームを添加した場合は増殖が抑制することが示唆される結果となった。エクソソーム内に含まれる増殖を抑制する物質が同定されれば、腫瘍の進展を抑制する薬剤の開発につながる可能性がある。
|