研究課題/領域番号 |
19K17790
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分53050:皮膚科学関連
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
氏家 韻欣 北海道大学, 大学病院, 医員 (40822705)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2019年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 乾癬 / Stat6 / T-bet / Foxp3 / イミキモド / サイトカイン / IL-17 / 制御性T細胞 |
研究開始時の研究の概要 |
乾癬は代表的な皮膚の炎症性角化症で、本邦では人口の約0.1%が罹患する頻度の高い疾患である。CD4+Tリンパ球サブセットであるTh17細胞による免疫応答が病態形成に重要である。これまで乾癬の発症や増悪において制御性T細胞(Treg)の関与が示唆されているが、詳細は不明である。本研究では、新規マウスモデルを用いて乾癬におけるTregの役割を明らかにする。まず、免疫応答がTh17に傾いたノックアウトマウスを作製し、皮膚炎の性状を解析する。また、同マウスにイミキモドを塗布することで乾癬を誘発し、対照群と比較する。これらの乾癬マウスモデルにTreg細胞療法ならびに既存の治療実験を行い、効果を評価する。
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研究成果の概要 |
乾癬は青年~中年に好発する、代表的な皮膚の炎症性角化症である。乾癬におけるTh1/Th2/Th17バランスについては、これまでに動物モデルを用いた研究が少なく未解明な部分が多い。本研究でT-bet(Th1)とStat6(Th2)のダブルノックアウトマウス(DKO)を用いてイミキモド塗布乾癬モデルを作成し解析したところ、DKOマウスではコントロールの野生型(WT)マウスに比べて塗布した耳の厚さが厚く、イミキモド塗布部皮膚に浸潤するIL-17陽性CD4+T細胞の割合が高かった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究結果は、IL-17産生CD4+T細胞(Th17)の増加が、イミキモド誘発性乾癬モデルの炎症の増強に関与していることを示唆している。つまり、乾癬におけるTh17細胞の重要性が新規乾癬モデルマウスによって示された。今後はこの系を発展させ、制御性T細胞(Treg)のマスター転写因子であるFoxp3をノックアウトさせたFoxp3, T-bet, Stat6トリプルノックアウトマウスを作成することで乾癬におけるTregの役割を明らかにし、更なる病態解明につなげていきたい。
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