研究課題/領域番号 |
19K17793
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分53050:皮膚科学関連
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研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
上原 顕仁 群馬大学, 医学部附属病院, 助教 (70828508)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 亜鉛 / 褥瘡 / 皮膚 / 皮膚科学 / 亜鉛欠乏 / 酸化ストレス / 創傷治癒 |
研究開始時の研究の概要 |
亜鉛は生体において必須な微量元素である。高齢者では亜鉛欠乏症が多く、褥瘡患者では 血清亜鉛値が低いことなどから「亜鉛欠乏によって褥瘡が生じやすいのではないか」と想定されているが、実際にこのことを科学的に証明し、機序を解明した報告はない。そこで、本研究では、亜鉛欠乏マウスと正常マウスを用いて、皮膚の圧迫による褥瘡モデルを作製して、実際に亜鉛欠乏によって褥瘡が生じやすいのか、また、その機序について解明したい。
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研究成果の概要 |
マウスの褥瘡モデルにおいて食事によって亜鉛欠乏症に至らせたマウスでは褥瘡が悪化し、改善しづらいことを示した。褥瘡モデルの病態である虚血再灌流によって引き起こされる血管障害、酸化ストレス、アポトーシスが亜鉛欠乏症にて悪化することを示した。以上より、皮膚虚血再灌流障害によって引き起こされた血管障害、酸化ストレス、アポトーシスを亜鉛欠乏症は助長する可能性が考えられた。亜鉛欠乏症にて褥瘡の悪化が起こる機序と考えられた。亜鉛を投与することが亜鉛欠乏症患者の褥瘡の治療の選択肢になることが考えられた。 さらに、亜鉛欠乏症と褥瘡の関連をランゲルハンス細胞の介在の観点から検討している。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
マウスの褥瘡モデルにおいて食事によって亜鉛欠乏症に至らせたマウスでは褥瘡が悪化し、改善しづらいことを示した。 臨床的には、亜鉛欠乏症にて褥瘡の悪化が起こる機序と考えられた。亜鉛を投与することが亜鉛欠乏症患者の褥瘡の治療の選択肢になることが考えられた。 高齢化社会において、褥瘡の予防や治療について研究することは社会的な意義があると考えられる。
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