研究課題/領域番号 |
19K17794
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分53050:皮膚科学関連
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研究機関 | 山梨大学 |
研究代表者 |
大沼 毅紘 山梨大学, 大学院総合研究部, 助教 (80793116)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | メラノーマ / 抗PD-1抗体 / 治療抵抗性 / MHC class I消失 / 腫瘍浸潤リンパ球 / 免疫チェックポイント阻害剤 / 獲得耐性 / 免疫チェックポイント |
研究開始時の研究の概要 |
抗PD-1抗体治療は効果が高いメラノーマ治療であるが、大部分の患者では、安定していた病巣が再増大したり、新生病変が出現したりして、病状が悪化する事も分かって来た。代表者はこれまでの研究において、悪化病巣ではメラノーマ細胞がT細胞に認識されるために必須の分子であるMHC class Iの消失が起きている事を明らかにした。しかしこれ以外の治療抵抗性メカニズムはまだ十分に明らかにされていない。本研究では試験管内で効率よく、新しい治療抵抗性メカニズムを発見することを目的としている。
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研究成果の概要 |
研究代表者らは過去に抗PD-1抗体治療が無効になる代表的な機序としてMHC class I消失を報告した。今回はそれ以外の機序を独自の実験系にて探索した。MHC class Iを強制発現したメラノーマ細胞を試験管内でメラノーマ反応性T細胞と共培養し、生き残ったメラノーマ細胞の特徴を解析した。その結果、メラノーマ細胞に発現されるいくつかの治療抵抗性に関与する分子を発見した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
抗PD-1抗体の治療抵抗性機序でよく知られているのはT細胞の目印となるMHC class Iの消失であるが、それ以外は不明である。そこで我々は、MHC class I消失以外のT細胞抵抗機序を誘導できる独自の試験管内実験系を構築し、それを用いてT細胞抵抗性に関わる未知の分子を検索した。その結果、メラノーマ細胞表面にに誘導されるT細胞抵抗性に関与する分子を複数発見した。この結果は、これらの分子のメラノーマ細胞における発現をチェックすることで抗PD-1抗体を開始、継続、中止するための臨床判断に役立てられる可能性や、これらの分子を阻害することでT細胞抵抗性を克服できる可能性を示すと考えている。
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