研究課題/領域番号 |
19K17852
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分54010:血液および腫瘍内科学関連
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
野上 彩子 東京医科歯科大学, 医学部附属病院, 助教 (30754890)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2019年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | FLT3 / AML / ITD / proteasome / REDD1 / DUB / Rsk / 急性骨髄性白血病 / UPS / TKI |
研究開始時の研究の概要 |
白血病などの造血器腫瘍の成因及び治療抵抗性の主要因として特定チロシンキナーゼの恒常的な活性化変異が共通している。特にFLT3-ITD変異は、急性骨髄性白血病(AML)において増殖シグナルの制御不能な異常活性化を引き起こす。申請者は、この治療抵抗性が活性化STAT5, Pim-1の活性化に起因することを報告しているが、一方でユビキチンプロテアソーム系が、FLT3-ITD特異的な機構でFLT3-ITDタンパクの適切な分解に関与することを研究過程で見出した。本研究ではその詳細を明らかにし、その制御で活性化チロシンキナーゼによる治療抵抗性を克服し得るか否かを検証する。
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研究成果の概要 |
FLT3-ITD陽性急性骨髄性白血病(AML)で、プロテアソーム阻害薬はREDD1の発現亢進によりmTORC1経路を抑制し、STAT5およびPimの抑制によりMcl-1を介してアポトーシスを誘導した。さらに、脱ユビキチン化酵素阻害薬によるUSP9Xの抑制により、 活性化型FLT3はK63を介したポリユビキチン化を受けてaggresomeへ移行し、下流のシグナル阻害、p38・JNK活性化、およびDNA損傷シグナル活性化が生じた。また、FLT3-ITD変異によりRSK1が活性化し,mTORC1とeIF4Bを強調,BADとBIMを抑制する事で治療抵抗性を示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
難治性のAMLの発症と進展に関わる恒常的活性化チロシンキナーゼ変異体を標的とした阻害薬は、治療抵抗性や耐性化が問題となる。特に、FLT3-ITD変異は全AMLの約30%を占め、標準的な治療には抵抗性かつ同種骨髄幹細胞移植を施しても予後不良であるが、他に手段が無く新たな治療戦略が待ち望まれる。本研究により解明した事実は、普遍的なタンパク分解機構を介した腫瘍の増殖機構という点では他分野にも外挿可能である点で学術的意義は高く、かつ、既存の化合物を用いた患者検体による評価により結論を導いており、治療戦略の実臨床への応用可能性が高い点で社会的に意義深い。
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