研究課題/領域番号 |
19K17856
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分54010:血液および腫瘍内科学関連
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研究機関 | 藤田医科大学 |
研究代表者 |
藤井 紀恵 藤田医科大学, 医学部, 講師 (50834058)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 間葉系幹細胞 / 細胞外小胞 / T細胞急性リンパ芽球性白血病 / T細胞リンパ芽球性リンパ腫 / T細胞リンパ芽球性リンパ腫( |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,間葉系幹細胞由来細胞外小胞(MSC-EV)の持つT細胞抑制効果に着目し,難治性血液疾患であるT細胞急性リンパ芽球性白血病(T-ALL)/ T細胞リンパ芽球性リンパ腫(T-LBL)に対して,体外投与したMSC-EVの治療効果を示すことを目的とする.具体的にはT-ALL/T-LBL(以下T-ALL)対するMSC-EVの治療効果のメカニズムをmicroRNA Array解析やproteomics解析などの網羅的解析や分子細胞生物学的手法を駆使して解明する.更には,取得したメカニズムを適用し,MSC-EVのT-ALLに対する創薬と臨床応用につなげることを視野においている.
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研究成果の概要 |
多数株・多系統の細胞株にMSC-EVを添加したところ,T-ALL細胞株で特異的に増殖抑制効果を認め,AML細胞株やB-ALL細胞株では増殖は抑制されなかった.MSC-EVのT-ALL細胞に効果を示す分子メカニズムを細胞周期や抗アポトーシス分子の発現などをflow cytometry法やimmunoblot法を用いて検討したところ,がん関連遺伝子の抑制によりMSC-EVが増殖性抑制効果を示すことが明らかになった.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
T-ALL/T-LBLは,高率に縦隔腫瘤と骨髄浸潤を伴い若年男性に好発する疾患である.既存の治療法での治癒率は約50%であり,標準的な治療法に反応しない難治例や,再発・再燃例の予後はきわめて不良であり,臨床現場では従来の治療法を上回る新しい治療法が熱望されていた. MSCは有効性においても骨髄由来MSCが本邦初の他家由来再生医療等製品(細胞性医薬品)として認可され,日常診療においてGVHDに対して投与されている.臨床展開を視野に入れた場合,MSCやMSCの放出したEVを生体内に投与することについては,他の細胞由来生理活性物質を利用することと比較してアドバンテージがあると考えられる.
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