研究課題/領域番号 |
19K17875
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分54010:血液および腫瘍内科学関連
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研究機関 | 修文大学 (2021) 天理医療大学 (2019-2020) |
研究代表者 |
能浦 三奈 修文大学, 医療科学部, 助手 (90828401)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | AML / TXNIP / オートファジー / 急性骨髄性白血病 / 腫瘍抑制 |
研究開始時の研究の概要 |
近年がんに対する様々な分子標的薬が開発されており、AMLにおいても有効な治療法として期待されている。しかし、AMLの標準治療法は依然としてシタラビンを中心とした化学療法であり、しばしば耐性獲得により予後不良となる。従ってAMLの悪性化に関わる根本的な原因を特定することが切望される。申請者はデータベースを用いた予後解析より、難治性AML患者において腫瘍抑制因子TXNIPの低発現が予後不良に関連することを明らかにした。TXNIPは様々ながんで発現低下が報告されているが、その詳細な分子機構はほとんど解明されていない。本研究ではAMLにおけるTXNIPの機能としてオートファジーに注目して解析を行う。
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研究成果の概要 |
近年がんに対する様々な分子標的薬が開発されているが、AMLの標準治療法は依然としてシタラビンを中心とした化学療法であり、耐性獲得により予後不良となる。本研究は難治性AMLを克服する新たな治療戦略を構築することを目的とする。我々は臨床検体データベースを用いた予後解析より、腫瘍抑制因子TXNIPの低発現が予後不良に関連することを明らかにした。TXNIPは様々ながんで発現低下が報告されているが、その詳細な分子機構は不明である。本研究において我々はAMLにおけるTXNIPの機能の一部を明らかにすると共に、TXNIP制御とBcl-2ファミリー阻害薬のコンビネーションによる新たな治療法の有効性を示す。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
TXNIPは様々な組織において腫瘍抑制に重要な役割を果たす。本研究では、MLL遺伝子再構成を伴うAMLにおいてTXNIPが細胞増殖を抑制し、オートファジーを誘導することを明らかにした。この成果は難治性MLL白血病の新規治療法の開発に寄与する。また本研究ではTXNIPの過剰発現が既存のBcl-2ファミリー阻害薬であるABT-263のアポトーシス誘導作用を増強することを明らかにした。この成果はTXNIPによるオートファジー誘導がアポトーシスに与える影響について新たな知見をもたらし、オートファジーとアポトーシスのクロストークを制御する革新的治療法の確立につながると展望する。
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