研究課題/領域番号 |
19K17892
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分54020:膠原病およびアレルギー内科学関連
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
菊池 潤 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 助教 (20570881)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 全身性エリテマトーデス / ループス腎炎 / 末梢血免疫細胞 |
研究開始時の研究の概要 |
全身性エリテマトーデスは、繰り返す再燃や臓器障害の蓄積が課題である。現在、ステロイドに代わる適切な治療薬の選択や予後予測のバイオマーカー、個別化医療の方法が模索されている。研究代表者は末梢血および尿中プロテオミクス解析からSLEの疾患活動性と相関する分子を多数見出している。本研究では、ELISAでのバリデーション、エクソーム解析、経時的な臨床特徴(障害臓器別、治療前後比較)と統計解析、末梢血免疫フェノタイピングおよびソーティング単球・リンパ球を用いたin vitro機能解析などを組み合わせることで、新規の病態関連分子の同定を行う。
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研究成果の概要 |
初めに、活動性全身性エリテマトーデス(SLE)の寛解導入療法開始後12ヶ月以内の低疾患活動性状態(LLDAS)を達成することが、臨床的アウトカムと関連することを示した。次に活動性SLEにおける寛解導入療法開始後の末梢血免疫細胞の変動を特定した。特に寛解導入療法として主に用いられる薬剤で変動する末梢血免疫細胞の種類が異なることを示した。さらに、末梢血形質芽細胞の変動が治療予後と関連することを見出した。ループス腎炎に焦点を当て、尿中タンパク質の解析を行い、腎生検組織の活動性所見および間質病変所見と関連する病態として種々の経路が関連することを示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
全身性エリテマトーデスは多彩な臓器障害をきたす自己免疫疾患で、難病に指定されている。その病態や治療後の経過における評価指標が不確定であるため本研究を行なった。まず適切な臨床的評価指標として、近年国際的に注目されている低疾患活動性状態を、治療開始後12ヶ月以内に達成することが予後と関連することを世界に先駆けて報告した。また、病態の根幹を成すと考えられている免疫担当細胞の亜分画の変動が、治療薬剤により異なること、治療予後と関連することを明らかにした。さらに、尿蛋白解析と腎生検組織所見との関連解析と合わせて、難治性病態の予測として使用される可能性につながる研究成果を得た。
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