研究課題/領域番号 |
19K17916
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分54020:膠原病およびアレルギー内科学関連
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
武井 江梨子 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 助教 (40594643)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | シェーグレン症候群 / B細胞 / 自己抗体 / 病態モデルマウス / 抗体産生 / B細胞亜分画 / 治療標的分子 |
研究開始時の研究の概要 |
申請者はシェーグレン症候群(SS)の病態の中心を担うCD38highIgD+B細胞亜群の機能とSS病態における役割を明らかにした。そこで、CD38highIgD+B細胞亜群の機能についてより詳細な分化やIgG産生の分子機序を明らかにする。同時に、SS病態モデルマウスを用いて、ヒトのCD38highIgD+B細胞にあたるB220+IgM+IgD+細胞のノックアウトマウスを作成してSSの特徴的な症状である自己抗体産生亢進や涙腺、顎下腺への炎症細胞浸潤などを指標にSSの病勢緩和を検証する。他領域で臨床開発が進められている抗CD38モノクローナル抗体による標的治療の可能性について探る。
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研究成果の概要 |
本研究は指定難病であるシェーグレン症候群(SS)のB細胞の機能亢進について、CD38highIgD+B 細胞に焦点をおき、 in vitroでの患者細胞の刺激培養やモデルマウスを用いた細胞の分化やそれに関わる分子発現を検証し、新規治療標的を見出すことを目的としている。本研究では患者末梢血CD38highIgD+B 細胞の特徴付けと抗体産生能との相関および自己抗体産生モデルマウスにおけるCD38highIgD+B 細胞の推移と自己抗体産生が関与することを見出した。これらの結果はCD38highIgD+B 細胞から抗体を産生する形質細胞への分化の制御が新規治療法につながる可能性を示唆する。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は指定難病であるシェーグレン症候群(SS)の病態の中心を担うB細胞の機能亢進について、CD38highIgD+B 細胞に焦点をおいてその機序を明らかにすることを目的としている。SSは、慢性唾液腺炎や乾燥性角結膜炎に加えて全身性に多彩な病態を合併し、患者のQOLは生涯に渡り著しく害されるが、病態形成のメカニズムが不明であるため病態に沿った根治薬は存在しない。本研究はB細胞の亜群に焦点を絞っており、基礎研究として極めて独創性、新規性が高く、研究成果は根治薬のない免疫難病領域に有効性の高い新規治療薬を提供するというアンメットメディカルニーズに応えることを可能とし、社会的な貢献度も高い。
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