研究課題/領域番号 |
19K17948
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分54030:感染症内科学関連
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研究機関 | 国立感染症研究所 |
研究代表者 |
加藤 博史 国立感染症研究所, 実地疫学研究センター, 研究員 (80827890)
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研究期間 (年度) |
2021-11-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 重症熱性血小板減少症候群 / ワクチン / 抗ウイルス薬 / リバースジェネティクス / ワクチン開発 / 重症熱性血小板減少症症候群 / 狂犬病 |
研究開始時の研究の概要 |
SFTSは東アジアで流行する新興感染症であるが、有効なワクチンは存在しない。そこでLC16m8をベクターとし、SFTSVのNP遺伝子を保持した遺伝子組換えワクチン(m8-NP)を開発しているところである。本研究では、効果の主体を突き止めるため、m8-NPにより誘導される防御効果へのCTLの関与を証明し、マウスCTLエピトープの予測、同定をする。さらに、非増殖性の組換え狂犬病ウイルスベクター(RVΔP)に同定したエピトープを挿入し、そのSFTSワクチンとしての防御効果を検証する。つまり、得られた知見を活かして、より高い安全性が期待できる非増殖型組換えワクチン開発を試みることが本研究の骨子である。
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研究実績の概要 |
I型インターフェロン受容体1(IFNaR1)欠損マウスにおいて、SFTSVのN、GPC、N+GPC遺伝子を発現する組換えワクシニアウイルスLC16m8株(m8-SFTS)がワクチンとしての効果を示したが、どのような機序で防御効果を示しているのかは明らかではない。本研究ではまず、CD8抗体を投与することでCD8陽性細胞を除去し、細胞性免疫の影響を検証したところ、全てのワクチンで、CD8抗体投与群とコントロール抗体投与群に差がみられなかった。次に、液性免疫の影響を検証するため、上記の3種類のワクチンと空ベクターをIFNaR1欠損マウスに2回接種し、4週間後に血清を採取した。その血清をSFTSV接種日とその前後の計3回投与し、経時的に体重と転帰を観察した。この結果、コントロール群に比べてm8-N+GPC免疫マウス血清投与群免疫群は有意に体重減少が抑制されていた。m8-Nとm8-GPCについて体重減少が抑制される傾向にあったが有意な差ではなかった。 並行して、ワクチンと抗ウイルス薬併用による効果の可能性も考え、抗ウイルス薬の効果 を検証した。SFTS患者から分離されたSFTSVを用いて、in vitroでウイルス産生抑制試験によるファビピラビルの効果を評価した。日本型(J1, J2, J3)と中国型(C3、C4, C5)の計10株を用いて、IC90とIC99を測定したところ、IC90は14.8から38.7 &μM、IC99は32.4から79.4μMであった。さらに、ファビピラビルの濃度を増加させると、治療薬/コントロール (%) はシグモイドカーブにそって減少し、全ての遺伝子型のSFTSVを用量依存的に阻害した。ファビピラビルは、in vitroでSFTSV全ての遺伝子型に対して阻害する効果があり、有望な治療薬であることが判明した。
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