研究課題/領域番号 |
19K17955
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分54040:代謝および内分泌学関連
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
小宮 力 東京医科歯科大学, 医学部附属病院, 助教 (60825256)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2019年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | エクソソーム / miRNA / 肥満 / NASH / 非アルコール性脂肪肝炎 / 臓器連関 |
研究開始時の研究の概要 |
肥満による脂肪組織炎症を起点とした脂肪組織-肝臓連関が非アルコール性脂肪肝炎(NASH)の病態形成に重要とされているが、その分子機構は不明な点が多い。エクソソームは、低酸素などの細胞環境に応じて放出される細胞外小胞で、放出細胞に由来するmiRNAなどが受容細胞に送達され、細胞間の情報伝達を担うことが明らかになってきた。本研究は、肥満による脂肪組織炎症の要因である低酸素応答に着目し、脂肪組織から放出されるエクソソームmiRNAがNASHの発症に関与する可能性についてマウスを用いて検討し、液性因子や神経による既存の機序では捉え切れなかった未知の脂肪組織-肝臓連関を見出す。
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研究成果の概要 |
肥満マウスの血中エクソソームが内包するmiRNA(エクソソームmiRNA)を次世代シークエンサーを用いて網羅的に解析し、肥満で増加するエクソソームmiRNAを同定した。低酸素応答に必須の遺伝子を脂肪組織で欠損するマウスの検討から、増加したエクソソームmiRNAの一部は脂肪組織の低酸素応答により放出が制御される可能性が示唆された。これらのエクソソームmiRNAは、脂肪組織と肝臓の臓器連関に関与する可能性が推測されたが、動物実験の結果からは、NASHの病態に与える影響は限定的だった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
肥満において、血中のエクソソームが内包するmiRNAの変化を経時的に解析し、脂肪組織の低酸素応答により変化するものと変化しないものがあることを見出した。今後、個々のmiRNAについて、脂肪組織と肝臓の臓器連関への関与を検討することで、NASHに対する新たな治療標的の創出に繋がる可能性が期待できる。
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