研究課題/領域番号 |
19K17966
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分54040:代謝および内分泌学関連
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研究機関 | 京都府立医科大学 |
研究代表者 |
岡田 博史 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (30806831)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2022年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | サルコペニア / micro RNA / let-7e / microRNA / 骨格筋 / 糖取り込み能 / 糖代謝 |
研究開始時の研究の概要 |
糖尿病において骨格筋の萎縮は糖代謝を障害し、血糖コントロール悪化の原因となるばかりでなく、糖尿病患者の予後、日常生活動作(ADL)・生活の質(QOL)も低下させる。私たちは先行研究で、骨格筋萎縮ではmicroRNA/let7の発現が障害されていること、let7の発現低下により筋管細胞の糖取り込みが障害されている先行知見を得た。これらを踏まえ、本申請ではlet7の導入による遺伝子干渉により、筋管細胞での糖取り込みが改善し、糖代謝が改善する可能性及びその分子生物学的機序をin vitro/in vivoで検証する。もってlet-7が2型糖尿病に対する核酸医薬品となりうることを明らかにする。
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研究成果の概要 |
骨格筋の萎縮とmicro RNA Let-7の関連性を検討した。マウスの細胞実験ではlet-7e-5pはIgf2bp2をtarget geneとし,その発現を抑制していた。let-7e-5pを抑制すると,ミオシン重鎖の発現,グルコースの取り込み,ミトコンドリア機能、ATP活性が有意に上昇した。さらに、let-7e-5pの過剰発現は筋萎縮に関連する遺伝子の発現を増加させた。人ではサルコペニアにおいて代償的にlet-7e-5pの発現が低下していることも見出した。microRNA Let-7の抑制はIgf2bp2の発現を介して骨格筋萎縮を抑制する可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
フレイル(虚弱状態)は精神・心理的脆弱性、社会的脆弱性に加え身体的脆弱性により要介護状態に至る前段階であり、ADLの低下や死亡のリスクとなる。本邦においてフレイルの対策は喫緊の課題である。本研究ではmicroRNA Let-7を抑制することでIgf2bp2の発現が上昇し、骨格筋萎縮が抑制されるという先行知見を得た。核酸医薬によりフレイルが予防しうる可能性を示し、Let-7がその標的となることを発信、提案できる可能性がある。
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