研究課題/領域番号 |
19K17975
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分54040:代謝および内分泌学関連
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研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
大津 義晃 群馬大学, 大学院医学系研究科, 助教 (90737545)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 甘味受容体 / ATP / GLP-1 / 糖尿病 / 消化管 |
研究開始時の研究の概要 |
甘味受容体は舌の表面に発現して味覚を感知するだけでなく、視床下部、膵β細胞、消化管上皮や気道上皮など身体の多くの部位に発現している。消化管内分泌細胞においては、甘味受容体を介してglucagon-like peptide-1(GLP-1)分泌が促されることが分かっている。このGLP-1はインスリン分泌を促すホルモンであり、糖尿病治療薬として臨床応用もされているが、これまでGLP-1そのものの分泌を促す薬剤の開発には至っていない。そこで本研究では、消化管内分泌細胞を用いて、甘味受容体を介するGLP-1分泌促進機構の詳細な解析を行い、薬剤の開発に繋がる検討を行うこととする。
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研究成果の概要 |
GLP-1を分泌する消化管内分泌細胞HuTu-80を用いて,甘味受容体を介する GLP-1 分泌促進機構を解析した.甘味受容体アゴニストとしてスクラロース,サッカリンNa,アセスルファムK,グリチルリチンを用いた.これらのアゴニストはいずれも濃度依存的にGLP-1分泌を促進したが,細胞内カルシウムやcAMP,ATPの濃度変化はアゴニストごとに異なった.スクラロースだけが細胞内ATP濃度を上昇させたが,このことはGLP-1分泌促進に影響しなかった. 消化管内分泌細胞においては,甘味受容体シグナルによる細胞内cAMP上昇と,それに続く細胞内へのカルシウム流入がGLP-1分泌促進に重要と考えられた.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
消化管内分泌細胞で分泌されるglucagon-like peptide-1(GLP-1)はインスリン分泌を促すホルモンであり、糖尿病治療薬として臨床応用もされている。しかしながら、これまで GLP-1 そのものの分泌を促す薬剤の検討はされていなかった。申請者は甘味受容体を介するGLP-1分泌促進現象に着目し、甘味受容体を介する GLP-1 分泌促進機構の解析を行い、薬剤の開発に繋がる基礎的な検討を行うことができた。
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