研究課題/領域番号 |
19K17981
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分54040:代謝および内分泌学関連
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研究機関 | 浜松医科大学 |
研究代表者 |
大場 健司 浜松医科大学, 医学教育推進センター, 特任講師 (70649392)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | オートファジー / 甲状腺 / 腎臓 / 甲状腺ホルモン / 慢性腎臓病 |
研究開始時の研究の概要 |
オートファジーは、細胞内蛋白質を分解するメカニズムの1つである。これまで甲状腺ホルモンが肝臓ないし骨格筋におけるオートファジーを活性化することを見出し、脂肪肝、あるいはサルコペニアなどの疾患で有望な治療手段となりうることを報告した。本研究では、腎臓における甲状腺ホルモンを介したオートファジーの制御機構を、マウス等を用いて解明し、慢性腎臓病における甲状腺ホルモンの有効性を明らかにすることである。
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研究実績の概要 |
これまで甲状腺ホルモンの1つであるトリヨードサイロニン(T3)を投与した野生型成獣マウス、あるいは出生後から腎臓で慢性的な甲状腺機能亢進状態を呈することが報告されているMct8欠損マウスを用いて検討を重ねたが、オートファジーの指標(LC3-IIあるいはp62の発現等)の変化に関して、統計学的な有意差を検出できなかった。腎由来の細胞株を用いたin vitroの検討も行ったが、予想していた実験結果が得られず、内因性のT3受容体が機能していない可能性などが推察された。 一方、甲状腺ホルモンと腎機能に関する既報の臨床研究に関して、傾向スコア分析等を用いて交絡因子を十分に評価した検討が少ない背景があり、自験例での解析を実施した。健診受診者のデーターベースを用い、血中甲状腺ホルモンの1つである遊離サイロキシン(FT4)およびFT4と逆相関する甲状腺刺激ホルモン(TSH)濃度について、腎機能との関係を多変量解析および傾向スコア分析を用いて検討した。年齢性別、eGFR、服薬情報などを確認しえた延べ数千検体を解析したところ、FT4に対する独立した影響因子として、これまで報告されてきた項目に加え、経口抗凝固薬の内服状態が新たに検出された。文献的考察の結果、経口抗凝固薬により惹起される微小なフィブリンの干渉により、FT4が高値を呈している可能性が推察された。一方、抗血小板薬はFT4に対する独立した影響因子に含まれず、血中TSHに対する独立した影響因子として、経口抗凝固薬も抗血小板薬も含まれなかった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
当初予定した結果が得られていないため。
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今後の研究の推進方策 |
甲状腺ホルモン作用の検討方法は、甲状腺機能亢進状態と甲状腺機能低下状態のモデルに大別される。前者では予想された結果が得られなかったことから、後者の実験モデルを用いた検討を継続する。 抗凝固薬の内服は微小な残余フィブリンによって種々のイムノアッセイに干渉することが報告されているが、甲状腺機能検査を含め、血中ホルモン濃度への影響に関する知見は極めて乏しい。今後、血中内分泌ホルモン濃度へのフィブリン干渉の実態、あるいはそのメカニズムなどについても解明を予定する。
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