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時計遺伝子に着目した機能性下垂体腫瘍の薬物制御とその機序の解析

研究課題

研究課題/領域番号 19K17985
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分54040:代謝および内分泌学関連
研究機関岡山大学

研究代表者

小松原 基志  岡山大学, 大学病院, 医員 (80794338)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2021-03-31
研究課題ステータス 完了 (2020年度)
配分額 *注記
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2019年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
キーワードオレキシン / インクレチン / 下垂体 / 褐色細胞腫 / BMP / 概日リズム / 時計遺伝子 / ソマトスタチンアナログ / 機能性下垂体腫瘍
研究開始時の研究の概要

下垂体腫瘍の手術不能例や術後追加治療にソマトスタチン(SS)アナログを用いる。薬剤耐性例・副作用による使用不能例に対する有効な治療がなく臨床課題になっている。近年、細胞レベルの概日リズムによる薬剤感受性の日内変動により投与時刻を設定する時間治療が注目されている。本研究では、下垂体腫瘍細胞株、マウスモデルを用いて時計遺伝子発現レベルによるSSアナログ作用への影響を明らかにし、SSアナログによる時間治療の有効性を検討する。より少量の薬剤で効果が発揮できれば、これまで副作用により使用を断念していた患者や効果不十分であった患者によりよい治療効果が期待できる。

研究成果の概要

日内変動をもつホルモンを過剰産生する腫瘍では「分泌リズムの異常・フィードバック機構の破綻」を必ず伴うが、その機序は十分に知られていない。今回の研究ではマウスAtT20細胞を用いて睡眠覚醒に関与するオレキシンのACTH分泌への影響についてBMP-4に着目して検討した。オレキシンAはCRH受容体発現を増強、BMP-Smadシグナルを減弱させACTH合成促進に働くことが示された。
更に摂食調節と自律神経との関与を検討するためにラットPC12細胞を用いてインクレチンによるカテコラミン合成への影響を検討した。GIPはステロイドやBMP-4作用と協調してカテコラミン合成調節に関与することが示唆された。

研究成果の学術的意義や社会的意義

ホルモンを過剰産生する機能性腫瘍の治療の第一選択は手術による摘出であるが、多くの症例で術後薬物治療を要する。手術不能例や薬剤治療抵抗例、副作用による使用不能例に対する有効な治療法がなく臨床課題となっている。我々のグループでは各内分泌臓器でのホルモン調節機構について概日リズム、摂食調節などの生体リズムとBMP作用の関連に着目して検討してきた。今回の検討では中枢神経で睡眠覚醒に関与するオレキシンが下垂体ACTH合成促進に働くことを明らかにした。生体リズム、フィードバック機構に着目し、ホルモン調節メカニズムを更に検討することでホルモン過剰産生腫瘍に対する新たな治療戦略を模索していく。

報告書

(3件)
  • 2020 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2019 実施状況報告書
  • 研究成果

    (9件)

すべて 2021 2020 2019

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (8件) (うち国際学会 1件)

  • [雑誌論文] Orexin A Enhances Pro-Opiomelanocortin Transcription Regulated by BMP-4 in Mouse Corticotrope AtT20 Cells2021

    • 著者名/発表者名
      Satoshi Fujisawa, Motoshi Komatsubara, Naoko Tsukamoto-Yamauchi, Nahoko Iwata, Takahiro Nada, Jun Wada, Fumio Otsuka
    • 雑誌名

      International Journal of Molecular Sciences

      巻: 22 号: 9 ページ: 4553-4553

    • DOI

      10.3390/ijms22094553

    • NAID

      120007039921

    • 関連する報告書
      2020 実績報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] コルチコトロープ細胞におけるorexinの影響とBMP-4の関与2020

    • 著者名/発表者名
      藤澤諭、小松原基志、森本栄作、西山悠紀、寺坂友博、原孝行、当真貴志雄、越智可奈子、稲垣兼一、和田淳、大塚文男
    • 学会等名
      第93回日本内分泌学会学術総会
    • 関連する報告書
      2020 実績報告書
  • [学会発表] インクレチンの副腎髄質カテコラミン合成への影響とBMP-4の関与2020

    • 著者名/発表者名
      小松原基志、灘隆宏、岩田菜穂子、藤澤諭、原孝行、当真貴志雄、稲垣兼一、和田淳、大塚文男
    • 学会等名
      第93回日本内分泌学会学術総会
    • 関連する報告書
      2020 実績報告書
  • [学会発表] カテコラミン産生に対するWntシグナルの影響:PC12細胞を用いた検討2020

    • 著者名/発表者名
      森本栄作、稲垣兼一、小松原基志、藤澤諭、西山悠紀、寺坂友博、原孝行、当真貴志雄、越智可奈子、三好智子、大塚文男、和田淳
    • 学会等名
      第93回日本内分泌学会学術総会
    • 関連する報告書
      2020 実績報告書
  • [学会発表] Effects of incretins on catecholamine synthesis by rat pheochromocytoma PC12 cells.2020

    • 著者名/発表者名
      小松原基志、藤澤諭、灘隆宏、岩田菜穂子、大塚文男
    • 学会等名
      ENDO 2020 (COVID-19のため開催中止)
    • 関連する報告書
      2019 実施状況報告書
    • 国際学会
  • [学会発表] インクレチンの副腎髄質カテコラミン合成への影響とBMP-4の関与2020

    • 著者名/発表者名
      小松原 基志、灘隆宏、岩田菜穂子、藤澤 諭、原 孝行、当真貴志雄、稲垣 兼一、和田淳、大塚 文男
    • 学会等名
      第93回内分泌学会学術総会(COVID-19のためWEB開催予定)
    • 関連する報告書
      2019 実施状況報告書
  • [学会発表] インクレチンによるカテコラミン合成への影響:BMPとステロイドに着目して2019

    • 著者名/発表者名
      小松原基志、西山悠紀、灘隆宏、岩田菜穂子、藤澤諭、原孝行、細谷武史、当真貴志雄、稲垣兼一、和田淳、大塚文男
    • 学会等名
      第92回内分泌学会学術総会
    • 関連する報告書
      2019 実施状況報告書
  • [学会発表] カテコラミン合成におけるSSTR作動薬の影響とBMP-4の関与2019

    • 著者名/発表者名
      灘隆宏、 小松原基志、藤澤諭、中野靖浩、長尾聡子、岩田菜穂子、大塚文男
    • 学会等名
      第92回内分泌学会学術総会
    • 関連する報告書
      2019 実施状況報告書
  • [学会発表] Orexinによる下垂体前葉ホルモン分泌への影響とBMP-4の関与2019

    • 著者名/発表者名
      藤澤諭、小松原基志、森本栄作、西山悠紀、原孝行、細谷武史、当真貴志雄、越智可奈子、稲垣兼一、和田淳、大塚文男
    • 学会等名
      第92回内分泌学会学術総会
    • 関連する報告書
      2019 実施状況報告書

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公開日: 2019-04-18   更新日: 2022-01-27  

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