研究課題/領域番号 |
19K18007
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分54040:代謝および内分泌学関連
|
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
藤田 有可里 大阪大学, 医学系研究科, 寄附講座助教 (60837003)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
|
キーワード | PD-L1の発現 / PD-L1発現 / β細胞量 / α細胞量 / 膵島炎 / Tリンパ球 / 免疫チェックポイント阻害薬 / 1型糖尿病 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は、免疫チェックポイント阻害薬(ICI)による1型糖尿病発症機序を組織学的に明らかにし、ICI投与患者における同糖尿病の発症予測につなげるために、 ①ICIの投与を受けた後に1型糖尿病を発症した患者の膵組織を用いて糖尿病発症機序の組織学的解明、②MHCテトラマー試薬を使用し、ICIの投与を受けた患者末梢血における抗原特異的T細胞の検出、③ハイリスク患者の臨床的特徴付けおよび今後の発症予測への展開 を行っていく予定である。
|
研究成果の概要 |
PD-1抗体治療後に1型糖尿病を発症した3症例(T1D)、PD-1抗体治療を行うも1型糖尿病を発症しなかった3症例(non-T1D)、正常耐糖能(control)7症例の膵組織を用い、膵β細胞量、膵島炎、PD-L1の発現を比較検討した。膵β細胞量はT1Dで著明に低下していた。膵島炎はT1Dとnon-T1Dで認められcontrolでは見られなかった。膵β細胞におけるPD-L1発現はPD-1抗体を投与された患者群(T1Dとnon-T1D)で著明に低下した。 PD-1抗体投与によりβ細胞のPD-L1発現が低下し膵島炎が起こるが1型糖尿病を発症するか否かは他の要素が関与している可能性が示唆された。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
PD-1抗体の投与により、1型糖尿病非発症者においても膵β細胞のPD-L1発現が低下していることが明らかとなった。ICI関連糖尿病の最大の原因であると考えられ、PD-1抗体を投与される患者では全ての患者が1型糖尿病発症の可能性を念頭に置く必要がある。
|