研究課題/領域番号 |
19K18012
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分54040:代謝および内分泌学関連
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研究機関 | 自治医科大学 |
研究代表者 |
山田 穂高 自治医科大学, 医学部, 講師 (70807247)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2019年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 臓器間ネットワーク / 耐糖能障害 / インスリン分泌 / 膵β細胞 / 糖尿病合併症 / 膵β細胞機能 / β細胞機能 / 神経 / インクレチン / 尿糖排泄 / 糖代謝 / 尿細管 / 神経ネットワーク / 糖尿病 / 交感神経 |
研究開始時の研究の概要 |
腎臓は単に老廃物排泄のみでなく、神経・液性因子を介して臓器連関を形成し、心臓と相互関連を持つという心腎連関が提唱されている。腎尿細管にはアドレナリン受容体が発現し、交感神経による支配を受けており、尿細管はグルコース再吸収に関与するが、腎臓神経を起点とした心・腎病態連関のメカニズムは不明である。本研究では①腎臓神経の糖代謝維持機構を、腎臓除神経病態マウス・尿細管細胞を用いて解明すること、②腎臓神経が糖尿病の心・腎病態連関にどのように関与するかを解明することを目的とした。腎臓・臓器間ネットワークを中心に据えた研究を推進することで、腎臓神経による糖尿病病態形成の分子基盤の解明に寄与できると考える。
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研究成果の概要 |
腎除神経群ではdb/dbマウスに比して経腹腔的ブドウ糖負荷(ipGTT)での耐糖能を改善した。免疫組織学的検討では、SGLT2阻害薬の 投与で10週後の腎TUNEL染色陽性細胞数の減少を認め、細胞レベルではアドレナリンのSGLT2機能亢進の関与が示唆された。Imegliminの全身投与は、GKラットの耐糖能を改善し、インスリン第1相を増強していた。単離膵β細胞の検討ではミトコンドリアNAD+代謝を活性化し、TRPM2機能を活性化し、膜電位を脱分極させていることが明らかとなった。TRPM2ノックアウトマウスではImegliminの上記効果は減弱していた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
糖尿病状態(db/dbマウス)におけるSGLT2阻害や機械的除神経は高血糖の腎障害を軽減する可能性が示唆された。またそのメカニズムの一旦に神経伝達物質アドレナリンによるSGLT2機能亢進の関与が考えられた。また膵β細胞にNAD産生刺激をImegliminで行うと、グルコース濃度依存性インスリン分泌が亢進し、TRPM2チャネル活性化が関与していた。腎交感神経活性化→腎SGLT2機能制御、腎細胞アポトーシスによる腎障害、imeglimin→NAD代謝(膵β細胞)→インスリン分泌経路の存在が示唆された。
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