研究課題/領域番号 |
19K18013
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分54040:代謝および内分泌学関連
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研究機関 | 北里大学 |
研究代表者 |
小川 顕史 北里大学, 医学部, 助教 (70458785)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
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キーワード | ブラジキニン / 新規ペプチド / キニノーゲン / ペプチドーム / 新規生理活性ペプチド / 質量分析 |
研究開始時の研究の概要 |
ヒト血漿ペプチドーム技術同定された16種類に及ぶキニノーゲン由来ペプチドのうち、既存のブラジキニンとカリジンを除いた未知のペプチド14種類を化学合成し、2カ年の計画で以下の実験を行う。平成31年度は培養細胞を用いてシグナル伝達経路や受容体結合能、遺伝子誘導を明らかにする。平成32年度には平成31年度の実験で生理活性が認められたペプチドに対して特異的抗体を作製し、免疫酵素抗体法を用いたバイオアッセイ系の確立を行う。バイオアッセイ系が確立された後、本学倫理委員会の承認を経て健常人や患者のヒト血漿中濃度を明らかにする。
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研究成果の概要 |
申請者の所属研究室は、質量分析を用いてヒト血漿中に存在する低分子量ペプチドを発見する「ヒト血漿ペプチドーム技術」の開発に成功した。既存のあらゆるペプチドデータベースに記録のない配列をもったペプチドを化学合成し、購入した培養細胞に添加して細胞内カルシウム濃度の上昇や遺伝子増殖などの細胞応答を模索したところ、キニノーゲン由来の2種類の新規ペプチドに強力な細胞内シグナル惹起作用を認め、さらに異なる新規ペプチド2種類にブラジキニンに対するアンタゴニスト作用を認めた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ブラジキニン、あるいは生体内に存在するその類似物質の解明は、人体における疼痛や掻痒、時には生命に関わる急性アレルギー疾患などといった治療に難渋する疾患・病態の診断や治療に有益である。 当大学が開発・改良した技術によって、「生理活性をもった新規キニノーゲン由来ペプチドがあり、それらが確実にヒト血中に存在している」ことがわかった。本研究の遂行が未解明の疾患・病態に一石を投じ、創薬を含めた新たな治療法開発につながるなどの波及効果が期待できる。
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