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オートファジー不全と膵β細胞機能不全を繋ぐ新規遺伝子の同定と機能解析

研究課題

研究課題/領域番号 19K18014
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分54040:代謝および内分泌学関連
研究機関順天堂大学

研究代表者

鈴木 路可  順天堂大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (70833789)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2020-03-31
研究課題ステータス 完了 (2019年度)
配分額 *注記
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
キーワードオートファジー / β細胞 / 糖尿病 / Sprr1a / 膵β細胞
研究開始時の研究の概要

糖尿病はインスリンの絶対的あるいは相対的分泌不全による慢性の高血糖が様々な合併症を引き起こす代謝疾患である。我々の研究室では、唯一のインスリン分泌臓器である膵β細胞におけるオートファジーの重要性ついて報告してきた。今回、β細胞特異的かつ任意の時期にオートファジー不全を誘導する遺伝子改変マウスを作製し、短期のオートファジー不全はβ細胞機能に影響を与えず、長期化して初めてインスリン分泌不全に至ることを見出した。本プロジェクトでは同マウスの膵島を用いてトランスクリプトーム解析を行うことにより、オートファジー不全がβ細胞機能不全を引き起こす分子メカニズムを明らかにする。

研究実績の概要

オートファジーは蛋白分解機構の一つであり、生体の恒常性維持に重要な役割を担っている。以前我々は胎生期から膵β細胞でオートファジーを欠失させたマウスでは、耐糖能異常が誘導されることを報告したが、その背景にある分子機構は不明であった。 そこで、本研究ではβ細胞特異的かつ時期特異的にオートファジー不全を誘導するための新規遺伝子改変マウス(iβAtg7KO)を作製した。2週間オートファジー 不全を誘導したマウス(iβAtg7KO-2W)では、耐糖能は対照同胞マウスと同等であったが、6週間オートファジー不全を誘導したマウス(iβAtg7KO-6W)ではインス リン分泌不全を伴う高血糖を認めた。これらの知見はオートファジー不全の蓄積がβ細胞不全を引き起こすことを示している。
次に、iβAtg7KO-2W, iβAtg7KO-6W、および対照マウスの膵島を単離し、RNA sequencingを行なった。オートファジー不全は誘導されているが、耐糖能は正常であるiβAtg7KO-2Wにおける遺伝子発現プロファイルを解析し、最も発現変化の大きいSprr1aに注目し解析を行なった。βTC3、INS-1といったβ細胞株においてAtg7の発現をknockdownすると、いずれの細胞株でもSprr1aの発現が亢進していた。またINS-1細胞において、Atg7 のknockdownと同時にSprr1aをknockdownすると、対照群 (Atg7単独をknockdown)に比較してAtg7, Sprr1aの両方をknockdownした細胞では、細胞数が有意に減少することが確認された。以上の結果を踏まえ、Sprr1aがin vivoにおいてもオートファジー不全下のβ細胞で細胞保護的な役割を果たしている可能性を考えfloxed Sprr1aマウスを作出し、現在iβAtg7KOマウスとの交配を進めている。

報告書

(1件)
  • 2019 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて 2019

すべて 学会発表 (2件) (うち国際学会 1件)

  • [学会発表] Autophagy Deficiency Cumulatively Causes β-Cell Failure in Mice2019

    • 著者名/発表者名
      Suzuki, L., Miyatsuka, T., Himuro, M., Miura, M., Katahira, T., Komiya, K., Fujitani, Y., Nishida, Y.,Watada, H
    • 学会等名
      79th American Diabetes Association Scientific Sessions
    • 関連する報告書
      2019 実績報告書
    • 国際学会
  • [学会発表] 膵β細胞における時期特異的オートファジー不全モデルマウスの作製とその機能解析2019

    • 著者名/発表者名
      1.鈴木路可, 宮塚健, 氷室美和, 三浦正樹, 片平雄大, 三田智也, 小宮幸次, 西田友哉, 藤谷与士夫,綿田裕孝
    • 学会等名
      第62回日本糖尿病学会年次学術集会
    • 関連する報告書
      2019 実績報告書

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公開日: 2019-04-18   更新日: 2021-01-27  

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