研究課題/領域番号 |
19K18025
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分55010:外科学一般および小児外科学関連
|
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
高市 翔平 大阪大学, 医学部附属病院, 医員 (30804877)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
|
キーワード | 1型糖尿病 / 膵島移植 / 皮下移植 / iPS細胞 / 交互積層法 / 膵移植再生医療 |
研究開始時の研究の概要 |
膵組織(インスリン産生細胞)再生医療の実臨床応用へ向けた様々な取り組みが行われているが、細胞積層技術により効率的に3次元血管化膵組織を構築するための方法を立案した。血管化膵組織の構築にあたり、細胞積層技術LbL細胞コート法により作成したスフェロイドを用いた血管膵組織構築が、単一なβ細胞により作成した血管化組織よりも有効であると仮説を立て、検証する方針とした。NHDF、HUVEC、β細胞スフェロイド(MIN6)と共培養を行う事で、スフェロイドの形態維持及び血管網の形成を確認した。研究を更に実臨床の観点より発展させるために、iPSC由来のβ細胞をソースとする方針としている。
|
研究成果の概要 |
1型糖尿病患者に対する膵臓移植や膵島移植に代わる再生医療の確立には,皮下移植が望ましいものの,生着を可能とする組織の血管化が課題である.今回,交互積層法を利用した,ヒト人工多能性幹細胞由来β細胞(以下β細胞)を用いた血管化β細胞スフェロイド組織(血管化組織)を開発し,その機能を評価した.糖尿病化免疫不全マウスへの血管化組織の皮下移植では,血糖値の有意な低下を認めた.摘出した血管化組織内において、レシピエント由来の血管の経時的な増加が認められ,血糖値改善の要因と考えられた.
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、交互積層法を用いて、細胞の積層化を可能にする技術を利用して、血管構造を伴う3次元ヒト人工多能性幹細胞由来β細胞スフェロイド組織を構築し、糖尿病化免疫不全マウスに同組織の皮下移植を行い、血管構造を伴わない組織の皮下移植マウスに比較し、随時血糖値およびグルコース負荷試験での血糖値が有意に低下したことを報告している。本研究は、同移植法が、安全な移植部位である皮下への新規移植法の開発に有用であり、1型糖尿病患者に対する再生医療の確立に向け、大きな意義を持つと考えられる。
|