研究課題/領域番号 |
19K18052
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分55010:外科学一般および小児外科学関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
岡本 竜弥 京都大学, 医学研究科, 助教 (70767293)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 虚血再灌流障害 / 高分子ミセル / HMGB1-フラグメント / HMGB-1フラグメント / 臓器移植 |
研究開始時の研究の概要 |
臓器移植時の虚血再灌流障害は、積極的に克服すべき重要な臨床的課題である。本研究の目的は、疎水性物質の内包能力を有する高分子ミセルの添加によって、虚血再灌流に伴う血中のシグナル因子を該ミセル内部に捕縄し、その作用を緩和させることが、移植後の虚血再灌流障害の軽減に如何に寄与するかを明らかにすることである。安全に生体投与可能な高分子からなるナノサイズミセルを創出し、シグナル因子の内包能力及び培養細胞系での障害抑制能を検討し、in vivoにおいて虚血再灌流障害の抑制効果を詳細に検討する。上記取り組みは、摘出臓器や再生臓器の培養育成技術の確立に必要な基礎研究への更なる発展を見込んでいる。
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研究成果の概要 |
ゼラチンとポリエチレングリコール(PEG)から成る生体へ応用可能な両親媒性高分子を作成した。この分子が水溶液中でナノサイズのミセルを形成する事を明らかにし、再生誘導因子であるHMGB-1フラグメントをを内包した高分子ミセルを調整した。このミセルをラット小腸虚血再灌流障害モデルに投与したところ、虚血再灌流障害からの早期回復が認められた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
生体吸収材料であるPEGとゼラチンからなる高分子ミセルを用いて組織修復誘導因子であるHMGB-1フラグメントをコントロールリリースする事により、小腸の虚血再灌流による組織障害の回復促進が得られる事を示した。この成果は、臓器移植に伴う虚血再灌流障害の早期回復に対する新しい治療法へ繋がる可能性がある。
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