研究課題/領域番号 |
19K18074
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分55010:外科学一般および小児外科学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人国立成育医療研究センター |
研究代表者 |
劉 馳 国立研究開発法人国立成育医療研究センター, 移植免疫研究室, (非)研究員 (30747209)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
中途終了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 免疫寛容 / 細胞死 / 臓器移植 / アポトーシス |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、臓器移植における免疫寛容の誘導に対する関係も調べられ始めているが、未だその役割が十分に解明されていない「死細胞から発信されるメッセージ」に着目し、補助的役割を担う治療法の標的候補として検討する。 本研究の目的は、死細胞由来の「自然免疫惹起物質」の臓器移植に対する免疫寛容誘導における役割と制御を明らかにする事である。そのために、死細胞由来の「自然免疫惹起物質」による「生体内での移植抗原特異的免疫制御環境の構築と、移植抗原特異的免疫寛容誘導法の確立」に対する検討を行う。移植臓器特異的免疫寛容を成立させる手技を樹立する。
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研究実績の概要 |
現在の移植医療は、半永久的な免疫抑制剤の投与による過剰な免疫抑制がもたらす副作用の問題を克服するために、新たな免疫抑制方法の確立が切望されている。本研究は、臓器移植における免疫寛容の誘導に対する関係も調べられ始めているが、未だその役割が十分に解明されていない死細胞から発信されるメッセージに着目し、補助的役割を担う治療法の標的候補として検討する。 本年度は、抗CD4抗体によるレシピエントのT細胞死(アポトーシス)をマウスの体内(in vivo)で誘導した上、ドナー特異抗原であるペプチドの移植前投与による抗原特異的免疫制御環境の構築に伴うマウス同種(アロ)心臓移植モデルの生着延長効果についての検討した。コントロールグループは、B6 (H2-Kb)マウスの心臓を、Balb/c (H2-Kd)マウスに異所性に移植し、グラフトの生存期間は(n=6: MST=7days; Mean=7.5days)でした。抗CD4抗体(50ug/head)の投与7日後、B6の心臓をBalb/cマウスに移植した。その結果、抗CD4抗体単独投与では、グラフトの生存期間は(n=6: MST=24day; Mean=26.3days)で、一定のグラフト生存延長効果があった。その結果を踏まえて、T細胞死を引き起こす抗CD4抗体の移植前投与を行うと共に、ドナー抗原であるペプチド(H2-Kb peptide 54-68:QEGPEYWERETQKAKG; 5ug/head)を移植前6,4,2日に投与した。その結果、抗CD4抗体+ペプチドでは、グラフトの生存期間は(n=6; MST=76days, Mean=69.2days)で、顕著にグラフト生存期間延長効果を示した。今後、抗体及びドナーペプチドの効果の有効性を検証するために、抗体及びペプチドの投与方法、投与回数を調整すると共に、その作用機序について検討を行う。
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