研究課題/領域番号 |
19K18077
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分55020:消化器外科学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
井本 博文 東北大学, 大学病院, 助教 (20754922)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 減量手術 / 糖尿病外科 / 代謝改善手術 / 十二指腸空腸バイパス / 胆汁酸 / 腸内細菌叢 / 肥満 / 糖尿病 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、現在臨床においても注目を集めている「代謝改善手術」の一術式である十二指腸空腸バイパス術の代謝改善メカニズムを解明することを目的としている。 その中心として、「胆汁酸」の生体内の動態が変化していることが挙げられ、特に本術式において胆汁・膵液のみが通過する空置空腸であるBilio-Pancreatic Limb(BPL)での再吸収とそのメカニズムの検討・解明を目指す。
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研究成果の概要 |
糖尿病ラットを用い、代謝改善手術の一術式である十二指腸空腸バイパス(DJB)で、通常のDJB-Pに加えて胆汁がBPLに流入しないモデルとしてDJB-Dを作成し比較検討した。 DJB-P群では既報通り体重増加抑制効果と糖代謝改善効果が認められたが、DJB-D群ではShamと同等であり明らかな代謝改善効果は認められなかった。 各胆汁酸濃度や分画、胆汁酸トランスポーターの発現、腸管の各セグメントの組織学的評価(免疫染色など)、また腸内細菌叢に関しては次世代シークエンサーでの解析を予定しており現在進行中であり、結果が揃い次第、学会発表、論文での報告を予定している。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
内科的治療が主である糖尿病に対する治療法の中で、metabolic surgery、特にバイパスを伴った外科手術は、内科的治療抵抗性の重症糖尿病に対しても根治を得ることができる革命的な治療法であると言える。今後、糖尿病に対する外科治療が普及していくにあたり、そのメカニズムの解明は非常に重要な課題である。本研究はDJB後のBPLにおける胆汁の意義と胆汁酸再吸収のメカニズムに関する検討であり、手術モデルとしても独創性が高く、metabolic surgeryの糖代謝改善効果の核心に迫ることができると考えており、今後実臨床における糖尿病に対する外科治療の確立に向けて非常に意義のあるものと考えている。
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