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血球分泌型細胞外小胞体の消化器癌悪性形質獲得メカニズムの解明と新たな治療戦略

研究課題

研究課題/領域番号 19K18099
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分55020:消化器外科学関連
研究機関京都府立医科大学

研究代表者

有田 智洋  京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (00756794)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2021-03-31
研究課題ステータス 完了 (2020年度)
配分額 *注記
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2019年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
キーワード消化器癌 / 細胞外小胞体 / 赤血球 / microvesicle / 胃癌 / エクソソーム / microRNA / biomarker / drug delivery system
研究開始時の研究の概要

細胞外小胞体(Extracellular Microvesicles; EV)に内包されたmicroRNAが体液中に分泌され、細胞間の情報伝達を担うことが明らかとなった。一方、進行した担癌状態における溶血・貧血の進行、血小板減少等の事象は実地臨床でしばしば経験する。血球成分にもmicroRNAが内包され、能動的に分泌されることも明らかとなった。そこで『血球から分泌されたEVが、癌組織や周囲組織に取り込まれ、更なる癌の悪性度獲得に寄与する』との仮説を立て、血球成分由来EVの癌細胞や周囲細胞への取り込みがもたらす癌細胞の変化を解明し、血球をtargetとした新たな癌治療への応用についても検討する。

研究成果の概要

胃癌の進行に関し赤血球の分泌する細胞外小胞体(Erythrocyte-derived microvesicles;EDM)の影響を検討した。 末梢血から得られた赤血球を培養し、超遠心分離によってEDMを培地から抽出した。胃癌患者の赤血球由来のEDM(GC EDM)は、健常人のEDM(HV EDM)と比較して、胃癌細胞の遊走能と胃癌細胞の中皮細胞への接着能を促進させることを確認した。EDMに内包されるmicroRNAに着目し、miR-3621がGCEDMに豊富に存在することが判明した。miR-3621 mimicを用いた胃癌細胞は、 自身の遊走能や中皮細胞に対する接着能を促進した。

研究成果の学術的意義や社会的意義

『血球から放出・分泌されたEVが、癌組織ならびに周囲組織に取り込まれ、癌に有利な微小環境を整備し、更なる癌の悪性度獲得に関与している』との仮説を立て、血球成分由来EVの他細胞への取り込みならびに情報伝達の可能性について検討し、悪性腫瘍の進展に関わることを見出した。これら血球由来のmicroRNA含有EVの機能解析は、これまで全く行われていない新たな挑戦的研究であったが、長きに亘り不明であった癌の悪性化ならびに癌患者の悪液質に関する機序の解明や、外科臨床における術中出血の癌細胞に対する影響の解明等にも繋がる可能性を有す。

報告書

(3件)
  • 2020 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2019 実施状況報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて 2020

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] 大学病院に所属する外科医の立場から考えるトランスレーショナルリサーチのあり方2020

    • 著者名/発表者名
      有田智洋
    • 学会等名
      第82回日本臨床外科学会総会 シンポジウム
    • 関連する報告書
      2020 実績報告書
  • [学会発表] 大腸癌手術に対する炎症性合併症や術後炎症反応が予後に与える影響とそのメカニズムの解析2020

    • 著者名/発表者名
      有田智洋
    • 学会等名
      第120回日本外科学会総会
    • 関連する報告書
      2020 実績報告書

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公開日: 2019-04-18   更新日: 2022-01-27  

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