研究課題/領域番号 |
19K18111
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分55020:消化器外科学関連
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研究機関 | 三重大学 |
研究代表者 |
種村 彰洋 三重大学, 医学系研究科, 講師 (80626242)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2022年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | 血栓性微小血管障害 / 生体肝移植 / 肝虚血再還流障害 / 肝虚血再灌流障害 / 抗凝固療法 / Xa阻害薬 / TMA / IRI / ADAMTS13 / 肝移植 / 肝微小循環障害 / 抗凝固因子 / 血栓性微小血管障害症 / 血小板 / グラフト不全 |
研究開始時の研究の概要 |
生体肝移植において術後早期のグラフト肝機能不全が問題となるが、その一因として血栓性微小血管障害症 (thrombotic microangiopathy:TMA)が注目されている。TMAでは微小血管内でvon Willebrand factor (vWF)が血小板と重合体を形成することで微小血栓が生じ、臓器障害へと至る。肝移植術後はvWF切断酵素であるADAMTS13が低下し、移植後TMAと関係する。本研究ではラットの70% 肝切除モデル、70%部分肝移植モデルを用い、肝移植後TMAの病態を解明するとともに、recombinant ADAMTS13を用いた治療効果についても検討する。
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研究成果の概要 |
生体肝移植において術後グラフト肝機能不全の原因として血栓性微小血管障害症が注目されている。マウス虚血再還流モデルにおいて、von Willebrand Factorを分解するADAMTS13を投与することにより肝機能改善効果を評価した。しかし有意な効果はみられず、同じく抗凝固因子であるエドキサバン投与による効果を検討した。結果、術後肝障害が軽減された。その作用機序として、抗凝固作用による肝組織の類洞鬱血の改善を認めるのみならず、炎症性サイトカインの抑制や肝組織への炎症細胞浸潤の抑制効果も見られた。さらにアポトーシス抑制効果も見られ、それらが総合的に作用し、肝障害を抑制しているものと考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本邦では肝移植の約9割が生体肝移植である。部分肝である生体肝移植では術後肝機能の回復に時間を要する。その中で術後早期のグラフト機能不全は周術期死亡の最も大きな要因である。血栓性微小血管障害症はグラフト肝機能不全となる原因の一つであり、移植肝における微小循環を改善することが命題である。今回われわれは抗凝固因子の一つであるXa阻害薬が肝虚血再還流障害を軽減させることを示した。またその肝保護効果が本来の抗凝固作用のみならず、抗炎症、抗細胞死作用からも示された。 これらを臨床応用できれば、早期のグラフト肝不全を防ぎ、生体肝移植の成績を向上させる可能性があると考えられた。
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