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nickase-Cas9を用いた新たなB型肝炎ウイルスDNA排除戦略

研究課題

研究課題/領域番号 19K18123
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分55020:消化器外科学関連
研究機関九州大学

研究代表者

栗原 健  九州大学, 大学病院, 助教 (50823598)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2021-03-31
研究課題ステータス 完了 (2020年度)
配分額 *注記
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2019年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
キーワードB型肝炎 / ゲノム治療 / HBV / nickase-Cas9 / pair nicking / nikase-Cas9 / Nickase-Cas9
研究開始時の研究の概要

慢性B型肝炎患者には肝細胞癌の発症リスクが高いが、現行の治療では感染細胞内に存在するB型肝炎ウイルスDNAを完全に排除するのは困難である。ゲノム編集ツールであるCRISPR/Cas9は2つのDNA切断基質を有し、sgRNAによって認識されるゲノム配列に簡便にDNA2本鎖切断を引き起こす。しかしながら簡便であるがゆえに体内の細胞に想定外の遺伝子変異が起こるリスクも高い。今回われわれは片側のDNA切断基質が失活したnickase-Cas9とペアとなるsingle-guide RNAの組み合わることによって、体内の細胞の遺伝子変異リスクを低減した新たなB型肝炎ウイルスDNA排除戦略の構築を行う。

研究成果の概要

Cas9の発現による非ターゲットDNA切断のリスクを抑制するため、片方のDNA切断基質を失活させたCas9の変異体であるnickase-Cas9とB型肝炎ウイルスゲノムの両鎖を標的としたペアのsingle-guide RNAをB型肝炎ウイルスが複製する肝癌細胞株に発現させたところ、標的となるB型肝炎ウイルスゲノムに対してDNA2本鎖切断が起こり、細胞株内のウイルス蛋白やウイルスの複製が抑制された。マウス肝臓内においてもnickase-Cas9蛋白発現プラスミドと2つのsingle-guide RNA発現プラスミドにより標的となるB型肝炎ウイルスゲノムが切断されることが確認された。

研究成果の学術的意義や社会的意義

B型肝炎患者に対する現行の治療ではB型肝炎ウイルスDNAを完全に排除するのは困難である。ゲノム編集ツールであるCas9蛋白は特定のゲノム配列を認識するsingle-guide RNAとの組み合わせによってB型肝炎ウイルスゲノムのDNA2本鎖切断を誘導しうるが、Cas9蛋白は宿主細胞に想定外の非ターゲットDNA切断が起こるリスクも高い。今回の研究によりnickase-Cas9蛋白とペアとなるsingle-guide RNAの組み合わることによって、宿主DNAへの変異導入のリスクを低減した感染細胞核内のB型肝炎ウイルスゲノムの完全排除の可能性が見出された点において学術的意義があると考えられる。

報告書

(3件)
  • 2020 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2019 実施状況報告書

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公開日: 2019-04-18   更新日: 2022-01-27  

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