研究課題/領域番号 |
19K18124
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分55020:消化器外科学関連
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
中川 茂樹 熊本大学, 病院, 非常勤診療医師 (10594872)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2020年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 胆管癌 / DKK2 / 細胞周期 / 抗癌剤 / 腫瘍免疫 / 癌免疫 |
研究開始時の研究の概要 |
近年の種々の癌種における治療成績の改善には化学療法・分子標的治療の進歩がその一翼を担っている。しかし、胆管癌においては依然として有効な化学療法は非常に限られており、有効な分子標的治療薬は皆無である。肝内・肝外胆管癌においては手術による根治切除が唯一の根治的な治療であるが、根治切除後の予後も非常に厳しい状況にあり、新しい化学療法の開発が不可欠である。
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研究成果の概要 |
胆管癌は手術による根治切除が唯一の根治的な治療であるが、根治切除後の予後も非常に厳しい状況にあり、新しい癌標的治療の開発が不可欠である。今回我々は、胆管癌組織の遺伝子発現データを用いて胆管癌における治療標的の検索を行った。DKK2(dickkopf WNT signaling pathway inhibitor 2)が予後及び根治切除術後の再発率共に強く相関する事が明らかとなった。胆管癌においてDKK2はWNTシグナルを不活化させる遺伝子であり、癌細胞より分泌されたDKK2がCD8陽性T細胞を不活性化する事で癌の免疫寛容獲得に貢献し、癌の増殖に関わっている事が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
今回の研究において、抗がん剤の選択肢の少ない胆管癌において治療の標的となる遺伝子、DKK2を発見した。更にその遺伝子の、胆管癌における働きを明らかにしたところ、免疫細胞のWNTシグナルという細胞増殖シグナルを抑えて腫瘍免疫を抑制することで、癌細胞を活性化している事が明らかとなった。今後研究を重ね、抗がん剤として実用化される事が期待される。
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