研究課題/領域番号 |
19K18132
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分55020:消化器外科学関連
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
中野 容 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 助教 (70770832)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 膵癌 / レクチン / バイオマーカー / エクソソーム / マイクロアレイ / 糖鎖 / リキッドバイオプシー / レクチンアレイ / 糖鎖解析 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では膵癌患者の血液を用いて、血液中を安定して循環しているエクソソーム表面上の癌化の過程で変化する糖鎖構造を識別するレクチンを、レクチンマイクロアレイを用いた比較糖鎖プロファイリングによって同定する。そのレクチンと結合する糖鎖からグリコプロテオミクス解析にて膵癌に特異的に発現している糖蛋白質を同定し、レクチンと抗体による疾患特異的血中エクソソームを同時検出することで、早期診断や治療効果判定を可能とするバイオマーカーを開発する。
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研究成果の概要 |
レクチンマイクロアレイを用いた血清エクソソームの比較糖鎖解析を行い、ABA(Agaricus bisporus agglutinin)とACA(Amaranthus caudatus agglutinin)というO-型糖鎖を認識し結合するレクチンを同定した。同被験者の膵癌切除検体のパラフィン包埋切片をABA、ACAのレクチンを用いて染色したところ、膵癌の病変部および前癌病変部で染色陽性、正常膵組織は染色陰性であり膵癌特異的であることが確認され、新たな診断マーカーとなる可能性がある。本研究では予後が明らかになっている症例が膵癌68名のみであり、追跡期間も不十分であるため予後解析が行えていない。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまで膵癌由来エクソソーム表面の糖鎖解析やレクチンを用いたエクソソーム数の測定については報告がなく、本研究が初めての報告である。さらに本研究方法は他疾患に応用可能であるため、癌研究領域のみならず様々な分野でのバイオマーカー探索にインパクトを与えたと考える。そして今回確立したエクソソーム数計測系はわずか12.5μLの検体から合計3時間半で解析可能である点で実用的である。
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