研究課題/領域番号 |
19K18134
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分55020:消化器外科学関連
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研究機関 | 大阪医科薬科大学 |
研究代表者 |
今井 義朗 大阪医科薬科大学, 医学部, 助教 (60734415)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
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キーワード | プレセプシン / 胃癌 / 細菌性合併症 / 細菌性感染症 / 食道癌 / キマーゼ / 周術期感染症 / 術後合併症 / 消化器癌手術 / 術後感染症 |
研究開始時の研究の概要 |
消化器癌手術において、術後感染症の迅速な診断対応は、必要不可欠である。近年、手術患者の高齢化が進み、術後感染症の発見が遅延すると、敗血症など重篤な合併症に陥ることが懸念される。消化器癌手術における術後感染症の存在を示唆する新 規バイオマーカーを探索し、より効率的な判定法および、重症度推定法を確立するためプレセプシン、キマーゼを選定し臨む。
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研究成果の概要 |
消化器外科領域における、周術期バイオマーカーとしてのプレセプシンの報告は少ない。 胃癌、食道癌術後にプレセプシンを測定して、感染性合併症との関連を、既存のバイオマーカーであるCRP、WBC、好中球と比較検討した。胃癌、食道癌いずれの術式でも、術後5、7日目のプレセプシンは感染性合併症を来した群では有意差をもって上昇していた。またROC曲線より、AUC値を測定したが、既存のマーカーと比較して、プレセプシンは一番髙値であった。すなわち、プレセプシンは、感染性合併症に対して、感度、特異度ともに優れていた。 胃癌、食道癌術後の周術期感染性バイオマーカーとして、プレセプシンは有用である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
既存の感染症バイオマーカーであるCRP値は、術後3日目、5日目をピークに手術侵襲の影響で一過性に上昇する事が知られている。すなわち、感染性合併症による影響なのか、手術侵襲による影響なのか判別困難な事も時に生じる。近年、高齢者や基礎疾患を有する患者の増加しているため、そのような場合、念のために抗生剤を投与したり、食事開始を遅らせる事が日常診療ではしばしば経験する。不必要な検査、治療は介入は患者にとって不利益であり、それに伴う入院期間延長などは医療経済からも問題である。 プレセプシンは感度のみならず、特異度にも優れているため、そのような問題を解決することが可能であり学術的意義は髙い。
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