研究課題/領域番号 |
19K18154
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分55020:消化器外科学関連
|
研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
古閑 悠輝 熊本大学, 病院, 非常勤診療医師 (40835170)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2019年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
|
キーワード | GIST / 薬剤耐性 / FBXW7 / 術後補助化学療法 / イマチニブ耐性 / イマチニブ / 網羅的解析 |
研究開始時の研究の概要 |
近年、GISTへのイマチニブの耐性の獲得が臨床上問題となっているが、その耐性の機序は明らかとなっていない。また、治療薬の選択肢も他癌腫に比べ少ない。今後イマチニブの耐性機序を解明すること、新規の治療法を確立することは臨床的に非常に重要となると考えられる。本研究の目的は①イマチニブ耐性に関わる因子の同定と、さらに②新規治療への応用を行うことである。そのためにイマチニブ耐性細胞株、耐性GISTのPDXマウスを用いて、シークエンス解析、蛋白解析で網羅的に解析し研究をすすめていく。
|
研究成果の概要 |
消化管間質腫瘍(gastrointestinal stromal tumor;GIST)は化学療法や放射線療法に抵抗性で、切除不能・再発症例は、予後不良である。治療薬であるイマチニブ(チロシンキナーゼ阻害薬)に対する耐性機序の解明が本研究の目的である。 GIST細胞株と樹立したイマチニブ耐性細胞株の遺伝子解析を行い、イマチニブ耐性に関与する可能性のある遺伝子を抽出した。また細胞周期調節因子FBXW7に着目し、臨床検体の免疫染色にてFBXW7がGISTの予後、悪性度に関与することを示した。またイマチニブによる術後補助治療とFBXW7発現を検討し、イマチニブ耐性とFBXW7の関与が示唆された。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は消化管間質腫瘍(GIST)の悪性度、薬剤耐性に関与する研究を行いました。癌の細胞増殖を抑えるがん抑制遺伝子であるFBXW7がGISTの予後不良因子であることを免疫染色で示した。またイマチニブによる補助治療の有無でFBXW7の発現と予後が変化していた。以上のことからFBXW7遺伝子はGISTの予後に関連し、薬剤耐性にも関与する可能性が考えられた。今後治療の効果予測や、新規の治療ターゲットとして期待できる。
|