研究課題/領域番号 |
19K18162
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分55020:消化器外科学関連
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研究機関 | 和歌山県立医科大学 |
研究代表者 |
北畑 裕司 和歌山県立医科大学, 医学部, 講師 (00535338)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 膵癌 / 口腔内細菌叢 / 炎症性ストレスマーカー |
研究開始時の研究の概要 |
膵癌に対する早期発見・診断のためのツール・バイオマーカーの同定、予後評価指標などは確立しておらず、膵癌治療の喫緊の課題となっている。本研究では①「膵癌患者における口腔内細菌叢の同定」、②「口腔ケアによるこれら細菌叢の変化の追跡」、③「口腔内と膵癌組織の細菌叢の相関解析」を目的とし、膵癌の新たな診断・治療・予後解析の確立を目的とする。
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研究成果の概要 |
膵癌に対する早期発見・診断のためのツール・バイオマーカーの同定、予後評価指標の確立を目標として、本研究を開始した。膵癌患者と健常者における口腔内細菌叢の比較を施行した。結果として、膵癌患者においては、免疫能を反映した結果と考えられるある細菌叢や歯周病に関連するVeillonela 属や Selenomonas 属などの細菌が有意に増加していることが判明した。口腔ケア後には、これらの細菌叢は変化するが、口腔ケア中止により容易に細菌叢は変化することが判明した。口腔内細菌叢と腸内細菌叢には多くの共通菌種が認められたが、膵癌患者において、系統だった共通の菌種は見いだせなかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究を通して、新規膵癌早期診断法が確立されたならば、膵癌患者を診断から治療まで、一貫して高いレベルで治療することが可能である。本研究はこれまでにないアプローチから得られた知見を基に、膵癌に対する治療戦略をさらに発展したものにつなげていくことが可能であることを示唆している。この結果を踏まえ、新規膵癌診断・治療戦略として、口腔内細菌叢を活用することを今後も追及していく考えである。本研究目的である、早期診断・治療・予後解析が可能となれば、予後不良である膵癌に対する新たな予後改善の方策が確立されることで社会貢献できる。
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