研究課題/領域番号 |
19K18198
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分55030:心臓血管外科学関連
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研究機関 | 福岡大学 |
研究代表者 |
山田 英明 福岡大学, 医学部, 助教 (80785006)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | TRPV4 / リンパ管新生 / 血管新生 / 虚血肢 / 低酸素 / 重症下肢虚血 / 血管新生治療 / NCX |
研究開始時の研究の概要 |
血管再生治療が重症下肢虚血における重要な治療法として期待されているが、信頼できるまでには至っていない。その課題として、血管透過性亢進による浮腫が誘発され、組織壊死に至ることが挙げられる。一方、リンパ管は浮腫の改善に重要な役割を果たすため、リンパ管新生を促すことで血管新生時の浮腫の解消が期待できる。TRPV4は活性化により血管新生を生むことが知られているが、近年リンパ管内皮にも存在することが分かり、リンパ管新生にも関与すること想定される。本研究ではTRPV4が血管・リンパ管新生に関与し、その制御により虚血肢が改善することをマウス虚血肢モデルを用いて明らかにし、その治療効果のメカニズムを解明する。
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研究成果の概要 |
本研究は重症下肢虚血に対する血管再生治療の問題点である浮腫の解消を目的とした治療研究である。リンパ管は浮腫を解消する重要な器官である。血管再生効果とリンパ管制御が期待できるTRPV4(カルシウムチャネル受容体)に注目しマウス虚血肢モデルを用いて以下のことを示した。 1)マウス虚血肢にTRPV4活性化剤を投与することは血管およびリンパ管新生を誘導し、下肢の血流を回復させる。2)虚血肢は低酸素状態であり、TRPV4発現を増加させる。3)TRPV4活性化剤を虚血肢に投与するこで血管新生効果の効果を高めることが期待できる。 TRPV4を制御することは重症下肢虚血に対する新たな治療方法となりうる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により、血管再生治療の弊害である浮腫を解決する新たな治療法の確立として期待できる。重症下肢虚血治療研究のみならず再生移植医学全般の治療研究への応用が期待できる。
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