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スフィンゴリン脂質およびMMPを介する肺癌の治療抵抗性のメカニズムの解明

研究課題

研究課題/領域番号 19K18226
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分55040:呼吸器外科学関連
研究機関金沢医科大学

研究代表者

本野 望  金沢医科大学, 医学部, 講師 (30634901)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2021-03-31
研究課題ステータス 完了 (2020年度)
配分額 *注記
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
キーワード肺癌 / 幹細胞 / スフィンゴリン脂質 / PRDX4 / TSHZ2 / セリンプロテアーゼ / マトリックスメタロプロテアーゼ / MMP
研究開始時の研究の概要

複数の異なるパスウェイの統合に関わる細胞膜構成成分であるスフィンゴリン脂質の細胞膜での再配分・細胞骨格再構成や,serpinやMMPによる癌の移動・浸潤能亢進が治療抵抗性を生じ,さらにそれらの因子が肺癌幹細胞の活性化および増殖を促進するという仮説を検証するために,肺癌浸潤部におけるスフィンゴリン脂質系および MMP の作用機序および癌幹細胞化への関与を探求するのが目的である.スフィンゴリン脂質系やMMPを標的とした機能分子の不活化により,癌浸潤抑制および癌幹細胞の不活化という新たな観点から,これまでにない肺癌治療が確立できることが期待される.

研究成果の概要

肺腺癌において抗酸化酵素であるPRDX4の発現低下と細胞増殖の指標あるMIB-1陽性例で予後が不良で、PRDX4の発現低下は上皮成長因子受容体であるEGFR野生型に多かった。また、PRDX4を過剰発現させると、肺腺癌の増殖が抑制されたことから、肺腺癌においてPRDX4が予後に影響を及ぼす因子である事が判明した。さらに、核内蛋白であるTSHZ2を過剰発現させることで細胞増殖の抑制、アポトーシスが誘導されることを確認した。また、スフィンゴリン脂質の一種であるSPHK1は肺腺癌浸潤部のfibroblastで、SPHK1の染色濃度と増殖能の指標のKi-67との間に正の相関を認めた。

研究成果の学術的意義や社会的意義

予後不良を引き起こす因子が癌幹細胞の活性化に関与するとの仮説を立てて、肺癌の多くを占める肺腺癌を標的とし、癌の浸潤・増殖および予後に影響を及ぼす因子を解析した。PRDX4やTSHZ2の発現低下による増殖能の活性化、SPHK1が肺癌の浸潤部のfibroblastで高発現することで増殖能が活性化することが確認された。また、SPHK1高発現例は予後不良となる傾向も認めた。今後、これらの因子が肺癌の癌幹細胞の活性化に寄与するかを検証・解明し創薬につなげることができれば、治療抵抗性の肺癌の治療成績を劇的に向上させる可能性がある。

報告書

(3件)
  • 2020 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2019 実施状況報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて 2021

すべて 雑誌論文 (1件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件、 オープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] Prognostic Impact of Sphingosine Kinase 1 in Nonsmall Cell Lung Cancer2021

    • 著者名/発表者名
      Motono Nozomu、Ueda Yoshimichi、Shimasaki Miyako、Iwai Shun、Iijima Yoshihito、Usuda Katsuo、Uramoto Hidetaka
    • 雑誌名

      Clinical Pathology

      巻: 14 ページ: 1-7

    • DOI

      10.1177/2632010x20988531

    • 関連する報告書
      2020 実績報告書
    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著

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公開日: 2019-04-18   更新日: 2022-01-27  

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